公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

若者の自立・社会参画支援プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
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支援プログラムテーマ

テーマ1 若者の自立・社会参画支援プログラム

受託自治体名

徳島県

取り組みタイトル

図書館ビジネス支援機能充実による若者すだち(巣立ち)支援事業

ダウンロードファイル

(PDFファイル)

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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

徳島県は、老齢人口の増加と、人口の減少が急速に進んでおり、それが経済状況にも影響を及ぼして厳しい状況にある。創業については、国は成長戦略で開業率を欧米並みの10%台に高める目標を打ち出し、各種施策を拡充しているが、県内では伸び悩んでおり、厚生労働省の雇用保険事業統計によると、既存事業所に対して新設された事業所の割合を示す「開業率」は13年度で3.7%。全国の4.8%を下回り、都道府県で5番目に低い水準となっている。このような状況の中、本県では「ピンチをチャンスに」というスローガンの基、企業誘致や起業・雇用の創出のための事業を積極的に進めており、その中で、高齢者が主役の「葉っぱビジネス」の上勝町や、サテライトオフィス事業を中心に、多くのマスコミに取り上げられている神山町など、全国的にも注目を集める活動が出てきている。この動きは、他の市町村でも広まってきており、地域を活性化し、若者の定住・移住に結びつくとともに、そうした若者たちの起業を生むという、新しい可能性が生まれてきている。こうした活動をさらに発展させる手助けとして、図書館の「課題解決型支援サービス」の一つである「ビジネス支援サービス」が貢献できると考えているが、徳島県内では、まだ、その活動は鈍く、個人・企業の支援となっているとは言い難い状況であり、県立図書館においても、若者の就職支援を主とした、しごと応援コーナーを設置しているが、レファレンスの一環としての資料・情報提供にとどまっている。

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2.事業の目的、目指した成果

今回の事業では、「ビジネス支援サービス」の基礎固めとして、担当職員だけでなく、担当部署・関連部署へのスキルの浸透とレベルアップを進めるための研修・先進地調査を行い、県立図書館をビジネス支援の拠点とし、その専門化・高度化を図り、併せて、県立図書館から遠隔地に居住する県民について、等しくサービスを提供できる環境として、県下の市町村立図書館・公民館に対しても、その活動をともに進めていく機能を持った施設となるように支援を行うことを目指す。このため、まず、ビジネス支援サービスが地域活性化につながるサービスであるという意識付けを行い、取り組む意欲を高めていくことができる取組を行う。併せて、長引く景気低迷等により、就労に関する悩みや課題等を抱える若者が増加する中で、就労相談等の実施機関は多くなく、また、若者には馴染みのない機関も多い。このため、幅広いジャンルの情報を扱い、「いつでも誰でも」気軽に利用できる身近な図書館が中核となり、関連機関と連携し、こうした若者へ適切に対応していくことで、「若者のビジネス支援」と「地域経済の活性化」を図ることを目指す。

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3.事業の概要

若者就労支援機関が支援の対象としている、15歳から39歳までの県内・約18万人の若者に対し、県立図書館が収集している様々な分野の資料や、当館を通じて入手できる資料・情報を仕事等に役立ててもらおうとする、図書館の持つ機能・利点等を活かしたビジネス支援サービスの高度化と利用浸透を図るための事業。今年度は、高度かつ専門性を有する支援拠点としての基礎固めを行うとともに、県内にビジネス支援サービスの浸透を図っていく。

・県内企業情報の収集と若者への情報発信
・担当職員等のスキルアップ等を図るための研修・先進地視察
・市町村立図書館等へのビジネス支援サービスの提供
・図書館のビジネス支援サービスの周知広報

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4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

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5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

〈得られた成果〉
(1)情報提供体制の整備
県内企業等へ働きかけを行い、社史、会社案内、採用試験案内等の最新かつ実用性あるビジネス支援情報の収集ルートを構築、若者等の地元企業等への興味・関心を深めるとともに、地域の担い手として地域活性化のため活躍することへの認識を高める環境づくりが推進できた。また、この事業で協力を得た企業等はもとより、この事業の実施を知った経済団体等から今後のビジネス支援事業における連携・協力等の申し入れがあるなど、今後の事業の充実とネットワーク拡大が期待できる状況も芽生えてきた。 (4)参照

@ 社史・会社案内等の提供企業等数 : 36社
A 社史・会社案内等の資料数 :153点
B 社史、会社案内等の貸出冊数 : 21冊(下記期間中(閲覧は含まず))
※利用実態把握のため8月12日から9月28日の間で「徳島の会社 展」を開設(貸出対象資料数:75点)
C 若者からのビジネス支援等に関するレファレンス事例
・県内での就職を希望しているが、大学以外ではどんな相談等の窓口があるか
・クリニック開業を考えているが、経済に関する基本的資料、開業に際して参考となる資料はないか
・仏壇産業(小売り)の展望や課題がわかる資料はあるか
・日本におけるシイタケ業界(流通)の状況、徳島県におけるシイタケ農家の現況がわかる資料がほしい
※仏壇、シイタケは徳島の特産物

(2)若者等のニーズ等の把握
ビジネス支援サービス事業の充実に資するとともに、学生など若者等への事業周知を図るため、大学の協力を得て、学生及び大学職員との意見交換等を4回実施した。(参加人数:30人(県内4大学から))

《学生の声》
・商業用データベースのようなサービスを知らなかった。是非、活用したい。
・多くの企業の社史など企業情報を一カ所で収集できるのはありがたい。
・資格試験情報等をもっと充実させてほしい。

《大学側の声》
・ビジネス支援を含む図書館活用について、授業の一環として組み込みたい。
・社史などの企業情報、商業用データベースなど大学にはない情報が得られることを知った。利用について学生に周知したい。

(3)若者就労機関との連携
ハローワーク、ジョブカフェとくしま、とくしまジョブステーション、徳島労働局、県商工労働部労働雇用課および同企業支援課を訪問し、図書館のビジネス支援サービスを説明、開催するセミナー等の情報提供や、相談先機関として図書館から紹介することを確認した。

(4)経済団体等との連携
この事業を知った経済団体から連携・協力の提案等があった。

@徳島経済同友会や商工会議所
・開催するセミナー等の情報をビジネス支援事業を通して若者に提供してもらいたい
・若者のビジネス支援のため、今後、図書館と連携した取り組みを検討したい など

A徳島県中小企業家同友会
・地域活性化等を図るため、図書館の情報を活用した勉強会等を実施したい など

(5)市町村立図書館等のビジネス支援サービスへの取り組み意欲の向上
・研修会を通じて、ビジネス支援サービスは高度に専門的なサービスでなく、地域振興につながるサービスであり、市町村でこそ必要なサービスであるという意識付けを図った。
・研修会では、若者支援として、高校生ビジネスプラン作成講座の事例や、地域を元気にするサービスとして、地域の若者との関わりが重要であることなどを説明した。

■市町村図書館向けビジネス支援研修会の概要
○第1回目
日時 11 月 28日(金) 13:00〜16:00
会場 徳島県立図書館 3階 集会室1
対象 県立及び市町村立図書館等職員(図書館未設置町村職員含)
内容 講義 「ビジネス支援と地域活性化」
講師 竹内 利明 氏(電気通信大学 特任教授)

○第2回目
日時 12月 12日(金) 10:00〜12:00
会場 徳島県立図書館 3階 集会室1
対象 県立及び市町村立図書館等職員(図書館未設置町村職員含)
内容 講義 「ビジネス支援サービスを踏まえたレファレンス・ワーク」
講師 齊藤 誠一 氏(千葉経済大学短期大学部 教授)

《研修会参加者の声(終了後のアンケートより)》
○第1回目
・学校図書館でも進路支援のためのコーナーを充実させることや、利用しやすいレファレンスサービスの環境を整えることを考えていきたい
・若者のビジネス支援や地域活性化に図書館が取り組むことは、図書館の必要性をアピールする上でも重要だと感じた。
・小規模図書館でビジネス支援は無理だと思っていたが、司書一人の図書館でも実施していることを知りおどろいた。
・ビジネス支援というと難しいイメージがあったが、研修を受講しハードルが下がり、当館でも取り組めるような気持ちが芽生えた。
・まちゼミ、観光などいろいろな支援の種類もあるのだと分かった。

○2回目
・若者が活躍し地域が活性化、元気になるために図書館に何ができるのか。地域の中で活きる図書館の存在が求められていると思います。
・ビジネス支援というと敷居が高いと思っていたが認識が変わった。
・小さな館でもできることはたくさんあると気付くことができた。

(想定していたが得られなかった成果)
(1)小規模図書館への意識付け
人口の減少や高齢化、経済活動の停滞が顕著な小規模町村でこそ取り組みが必要と考えていたが、一部(上記の研修会参加者の声もあるが)では、必要性についての認識はあるものの、人員体制等の要因で事業着手に低調なところもあり、今後、実施に向けた協議等を行っていきたい。

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6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

【取組プロセス】
1 県立図書館の機能強化(拠点としての基盤整備)
・ビジネス支援に係る職員の資質向上(講習会・研修会への職員派遣、先進事例調査等)
・ビジネス支援に係る課題等の把握(先進事例調査等)
・しごと応援コーナーの充実
・ビジネス支援相談窓口の設置・運営
・専門資料等の整備充実

2 関係機関等との連携強化(事業を支えるネットワークの整備)
・最新かつ実用性ある情報の収集体制の整備
県内主要企業等に対し会社案内、社史、採用試験案内、面接会等の資料提供(更新)を依頼
・ワンストップサービスのための連携体制の整備
ハローワーク、ジョブカフェ、ジョブステーション、労働局、県労働雇用行政所管部局、県企業支援行政所管部局など、関係機関への相談取次体制を確認(各種資料やセミナー等の情報・資料提供も依頼)、身近で役立つワンストップ機能のための整備を図る。

3 県域(面)への波及
・市町村立図書館・公民館関係者等に対するビジネス支援研修会の開催
・市町村立図書館等で活用できる貸出用ビジネス支援関連資料等の整備
・パイロット事業の実施
サテライトオフィスや若手による地域おこし活動で全国的にも注目を集めている神山町へ「貸出用ビジネス支援関連資料等」を配備、若手の人材育成等に取り組む「神山塾」の若者等を中心に活用(今後、成果等を県下へ周知)

○貸出資料点数:214冊
○内容:開業、起業・創業、仕事、就職、地域創生・ブランディング、中小企業、農業・農村、労働、企業・業界情報、仕事小説
○貸出場所:神山町農村改善センター、サテライトオフィスコンプレックス
・周知用チラシ等の配布・HPでのPR

4 若者へのアプローチ
・塊(グループ等)へ
今年度は上記「神山塾」に対して当該支援体制等を周知

※「神山塾」とは
グリーンバレーが展開している20代〜30代の若者が集まる職業訓練校。厚生労働省の職業訓練制度を活用。目的は早期就職だけではなく、参加者はスキルのある若者が多く、地域で暮らすとは?働くとは?を考える機会を創っている。仕事自体の技能訓練ではなく、その「前と後」を教える塾で、働くことの手前にある仕事への向き合い方、働くことの向こうにある、社会の変化と手応えを体験しながら自身の中に刻みつけてもらう塾。

・個(学生等)へ
地域の未来を担う、就業に直面する学生等に対して当該支援体制等を周知
学生や大学職員と当該事業に係る意見交換等(意見・ニーズ・アドバイス)

【効果を高めるためのノウハウ・知恵】
1 県内企業との協力体制の確立
・社史や会社案内等を提供することで、企業側にも人材獲得等に繋がるメリットがあり、予想以上の協力が得られている。
・この事業を知った徳島経済同友会、商工会議所、県内中小企業家で組織される徳島県中小企業家同友会から、若者のビジネス支援に関する連携・協力等について提案等を受けた。個別企業へのアプローチだけでなく、経済団体への働きかけも有効な手段ではないか。

2 パイロット事業
県内はもとより全国的にも注目を集めている地域(目立つところ)での試行により、事業の県域(面)への波及を図る。
サテライトオフィスや若手による地域おこし活動で全国的にも注目を集めている神山町へ「貸出用ビジネス支援関連資料等」を配備

3 若者へのアプローチ
高校や大学等の組織と連携することで、多数の個(学生等)への周知を行うとともに、若者の意見やニーズの把握、さらには新たな事業展開が期待される。
・授業の一環として組み込む(大学)
・学生に有用な情報として組織的な周知(大学)
・高校への「読むハローワーク お仕事小説」展の解説付き展示目録の配付・展示

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7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

1 高校生・大学生の利用促進
・今年度実施した、教職員も含めた図書館ツアー、意見交換会の継続
・ビジネス支援に役立つ新たな商業用データベースの導入と利用方法研修会の実施により、効果的なサービスの充実を図る。(高校・大学の地域学習、ビジネス学習に活用)
・SNS等コミュニケーションツールを活用した若者へのダイレクトな情報提供の仕組みづくりを考えていく。

2 関係機関との連携強化(県内企業・経済団体・大学・高校・就業支援団体等)
経済同友会、商工会議所、中小企業家同友会との連携・協力により、事業の充実と新たな展開を目指す。

3 市町村等への波及
・県内はもとより全国的にも注目を集めている地域(神山町)での試行成果を市町村に紹介することで、市町村立図書館など県域(面)への事業波及を推進する。
・市町村の若者支援としてのビジネス支援サービスへの着手は、まだ低調なところがみられるが、県立図書館として、優良事例の収集に努め、また、有効なモデル事業を実施することでノウハウを蓄積し、市町村立図書館等へフィードバックしていく。
・ビジネス支援に役立つ新たな商業用データベースの導入と利用方法の研修会を実施し、よりサービスの充実を図る(市場評価・商圏分析など創業・起業に活用)

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事例シート(ダウンロードファイルに同梱)


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この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)