公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

地域の防災拠点形成事業プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
この情報の問い合わせ先

支援プログラムテーマ

テーマ2 地域の防災拠点形成事業プログラム

受託自治体名

岡山県瀬戸内市

取り組みタイトル

公民館を中心とした地域防災の仕組みづくり事業

ダウンロードファイル

(PDFファイル)

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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

事業を実施する牛窓地区は人口約2,800人の地区であり、オリーブ実る瀬戸内の町として「日本のエーゲ海」をキャッチフレーズに、海と緑に囲まれた自然環境の良さを観光振興に活かしている。その一方で、想定南海トラフ巨大地震とその津波や毎年常襲化する高潮災害の被害に悩まされている。さらに、少子高齢化が急速に進んでおり、平成27年2月現在で65歳以上の高齢者は約1,200人以上に上り、高齢化率は44%と地域コミュニティの再生・再編において大変厳しい数値である。また、観光振興を図る上での、観光客及びその施設の危機管理体制が構築されておらず、総合的な地域力及び地域防災力の強化に向けたハードルは極めて高い状況である。よって、課題解決のための事業を創出し、具体的に取組むためには、地域と行政の協働体制が必要であり、その拠点である牛窓町公民館が、協働体制と地域課題と市のまちづくり施策との連携の確保など、新たな役割を果たすことで、地域コミュニティの再生・再編へと導く必要がある。

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2.事業の目的、目指した成果

地区の様々な課題の中でも、地区住民共通に問題意識を持つ、災害・防災を切り口として、地域と行政の協働体制を構築(牛窓地区地域づくり推進会議)し、取組みを創出・実施することにより、地区の防災意識の高揚のほか、地域の連帯感の醸成、もって地域コミュニティの再生・再編・活性化を図ることを目的とする。

(目指した成果)
・牛窓地区まちづくり協議会(仮称)設置に向けた準備会議の実施(会議回数1回)
・牛窓防災リーダーの養成(養成者数20名)
・高潮災害の継承(平成16年台風16号による高潮災害から10年の記録誌発行のための資料収集・継承ワークショップの実施)
・地区防災マップの作成(作成ワークショップの実施、整理、防災マップの普及広報)
・地区オリジナル防災マップ・マニュアルの作成(上記地区防災マップを基礎情報に作成、各家庭での配布のほか、観光協会を通じて、地区内の宿泊施設や観光施設をはじめ、事業所、学校等の危機管理対応や観光客が手に取れ適切かつ安全に避難できる基本情報として作成)

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3.事業の概要

これまでの取組みの検証から得られた意見や課題から、地区住民が共通して持つ問題意識や取り組むべき事業の方向性を以下のとおり分析した。
・地域の諸課題を共有し、活性化できる足腰の強い活動母体(組織)が必要
・防災意識による住民一人ひとりの地域活動に対して主体性を持つための全体の底上げ
・地域活動・防災活動を持続・継続するためのリーダーが必要

この分析結果に基づき、平成26年度は、牛窓町公民館を中心・拠点に、牛窓地区地域づくり推進会議が事業を計画・提唱し、次の取組を実施するもの。
・牛窓防災リーダー養成講座の実施

災害・防災に関する講義、消防団指導による初期消火等の講習
・地区防災マップの作成ワークショップ

住民・地区の特色である観光施設等の各所に配布・設置を予定する地区オリジナル防災マップ作成・配布に向けた、内容素材や避難所等地区の防災資源、防災情報など地区の基本情報を抽出
・高潮災害記録誌作成に向けた資料収集・継承ワークショップ

地区住民の防災意識高揚と高潮災害から10年を迎えるにあたり、その経験を後世に継承するための災害記録誌作成のための写真等資料と後世に残したい地域の意見収集
・防災と地域づくり講演会の実施

住民一人ひとりの防災意識の高揚と主体的な取組みを促進するための講演会の開催

地区防災マップ掲示によるマップと取組の周知
・牛窓地区まちづくり協議会(仮称)発足に向けた準備会議の開催

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4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

事業を計画実施する牛窓地区地域づくり推進会議は、地域の自治会や自主防災組織、社会福祉協議会、観光協会、消防団などの「委員」と行政の牛窓地区の地域づくりに関わる部署の担当者による「協働推進員」で構成され、牛窓町公民館が中心、調整の役割を果たし、計画立案からその専門性の確保した上で、相互の意見を聴取し、協働で事業計画案を作成し、全体会議で決定している。また今年度からは、地区の幼稚園や小学校、中学校も委員に参画し、地区全体の人材と意見を包含することができている。会議委員の役割は、事業の評価や課題の抽出を行うとともに、それに対応するための事業の創出や主体的な運営を果たしている。中でも所属する6名の女性委員からは、避難所運営における女性の役割の重要性や、家庭や地域をはじめ、福祉サロン活動を中心的に行うなど、実情を詳しく知っていることから、ワークショップにおいて、「この人がつい最近から健康状況が変化している」など男性では気づかない視点でリアルタイムな情報など貴重な意見をいただいた。協働推進員は、主に所属する会議委員を所管する市担当課の代表者が担い、会議員との連携確保や、事業に対する意見や施策連携のための提言を行っている。有識者は、警察、山口県を拠点に全国で地域の防災活動を支援しているNPO法人ぼうぼうネットの代表者であり、地域と行政の中間支援として、災害・防災に関する専門的知見や対外的視点、活動の実績と経験、中間的立場から、事業に対するアドバイスや指導助言等の役割を担い、事業効果向上のための支援を行っている。今年度事業については、特に防災マップづくりワークショップ手法のノウハウを提供いただいた。これらの個の専門性や知識、事業の分析結果を結集して、地域が主体的に活動できる事業を選択実施している。

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5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

(得られた成果)
・牛窓防災リーダー養成者数
計画時20名→養成者33名
会議委員のほかに、昨年度の防災訓練の取組みで共に中心となって活動した人材も講座を受講し、人材のネットワークが広がっている。

・地区防災マップの作成
作成完了、普及広報のため、防災講演会や公民館で展示を実施

・牛窓地区まちづくり協議会(仮称)の前進となる自治会連合会結成及び協議会発足準備会議の実施による牛窓地区まちづくり協議会(仮称)発足作業の着手し、自治会間・団体間の共助・連帯意識が芽生え、組織化への機運が高まっている傾向にある。
会議回数:1回

・事業の波及効果
自治会や自主防災会、民生委員児童委員、社会福祉協議会、消防団、観光協会等が連携して、地区が主体となって、課題の抽出やその解決に向かうための学習を積極的に行っていると同時に、公民館がその拠点としての機能が果たされている。
地区が行う防災活動への期待度(アンケート結果):86%

(想定していたが得られなかった成果)
・地区オリジナル防災マップ・マニュアルの作成
掲載する情報を抽出するワークショップまでの取組となり、翌年度に配布・設置を繰り越すこととなった。地区オリジナル防災マップ・マニュアルは、各家庭での配布のほか、地区内の宿泊施設や観光施設をはじめ、事業所、学校等の危機管理対応や観光施設で、おもてなしとして、観光客が手に取れる防災基本情報として長期かつ継続的に活用できる資材であり、かつ地域と産業が連携した取り組みであることから、今後の更なる連携強化と、充実した内容とするため、時間をかけて作成するべきという意見があり、繰り越ししたものである。

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6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

具体的に地域と関わっていく手段を探求している中で、市危機管理課が行っている防災啓発の取組と連携することが有効と考え、危機管理課と協議し、事業を実施することとした。危機管理課が行ったアンケートにおいて、牛窓地区が最も地域課題が深刻で、協働への関心を持っていたことから、地区団体の各長に事業の目標や協働体制の整備、初年度の取組について提案を行った。次に、地区課題を包含するため、地区活動団体・組織とそれに関わる市・教育委員会の担当職員にも協働体制に参画させ、取組に対する公民館の姿勢を示すと同時に全て専門性を集結し、最大限引き出すこととした。初年度は、自らの課題という意識啓発を図るために、外部有識者によるワークショップを重ねながら、地区にとって成果が見えやすい大規模な取組を行い、地区の達成感を使命感へと転換し、以降事業へのモチベーションとすることを意識して取り組んだ。その後は、取組みを高度化させることなく、少子高齢化の現状などを鑑みた上で、「持続・継続」を重要視し、事業終了後または役員等交代後でも無理なく、繰り返し取組める事業や啓発手段の確保のための取組を多数計画実施することが、公民館を拠点としつつ、地域主導で取組むプログラムの提供に繋がると考えた。事業終了後に地区コミュニティレベルにあった適切なポイントに帰着できるよう、工夫して事業を推進している。

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7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

平成27年度は、事業の集大成と位置付け、当初の目標であった牛窓まちづくり協議会(仮称) 発足のための協議を重ね、組織構成や活動計画などソフト面の環境を整備し、年度末までに協議会の設置を目指す。今年度、まちづくり協議会移行への重要なプロセスと位置付けていた各自治会長で構成する牛窓地区区長会が立ち上がり、自治会長(自主防災会長)が情報共有及び連携できる仕組みが構築されたことから、市と区長会が連携し、自主防災組織の組織率を100%に押し上げる。現在、未結成の2自治会とも結成に向けて前向きに協議しているところであるが、自主防災組織の結成を目標とするだけでなく、毎年継続して防災活動を続けるというその実質化率を100%にする方策として、来年度、リーダー養成講座の継続をはじめ、来年度配布する住民一人ひとりの主体化を喚起するための地区オリジナル防災マップ・マニュアルや災害記録誌を活用し、地区住民一人ひとりの防災意識啓発や定期の地区防災訓練の導入など、各自主防災組織が活動する地区を挙げた防災活動に取組む。また、その手段を地区の特色である観光施設や事業所、学校等との連携により、危機管理体制の構築に向けて活用する。なお、高額な経費を想定していないため、公民館単独事業として、事業当初の目的・目標を達成していく。

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事例シート(ダウンロードファイルに同梱)


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この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)