公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

地域の防災拠点形成事業プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
この情報の問い合わせ先

支援プログラムテーマ

テーマ2 地域の防災拠点形成事業プログラム

受託自治体名

長野県上田市

取り組みタイトル

上田市城下地区安全・安心な防災推進事業

ダウンロードファイル

(PDFファイル)

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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

上田市城下地区は江戸、明治、大正、昭和の時代に千曲川の氾濫により家屋や田畑の流失を繰り返してきた歴史を有している。このため、元来地域の防災意識は高く、大正、昭和初期は青年団が主体となった活動が行われ、その流れは消防団や自治会自主防災隊へ引き継がれており、地域住民の中に「自助」「近助・共助」の精神が先人より代々受け継がれてきた。しかしながら、昭和40年代と比較すると人口比率の6割が新規の住民となっており、地域における災害伝承の途絶、住民同士の顔を合わせての付き合いが薄れつつあり、万一の災害時における防災力の低下が懸念されている。昨年本事業が採択され、こうした地域課題を解決すべく取組みを実施し、城下地区広域避難場所運営マニュアルの作成、城下地区災害応援協定の締結等一定の成果を上げることが出来たが、住民自らが防災意識の更なる向上を目指し主体的に学ぶ機運をいかに高めていくか、また公民館はそれに対していかに学習支援を図っていくか、更に事業を進めるにあたり多様な住民、組織と公民館がどのように協働していくかが課題となった。

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2.事業の目的、目指した成果

・新規の住民が地域内で多くなっている状況から住民同士のつながりが薄れ、災害時における共助の低下が懸念されている。公民館が防災事業を推進する中で、学習支援を行うことにより、住民同士がつながり、防災力の向上が図れることを目的とする。
・学んだことを地域に還元し、防災またその他の地域課題の解決に向けた機運が醸成されることを目的とする。
・市で最初に作成した城下地区広域避難場所運営マニュアルに基づいた広域避難場所開設訓練の実施に向けて、関係機関との協働を進める。成果として住民同士が連携し課題解決に向けた訓練が継続的に行うことができる地域を目指す。
以上の成果を目指して、各団体と協働し事業を実施した。

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3.事業の概要

@防災講演会の開催
今年度3回開催したが、住民、関係者と公民館の協働を図る目的で、2回の講演会について講師、テ−マを地域で設定してもらうようにした。もう1回の講演会については、防災訓練開催後に開催し、訓練の検証と提起された課題解決の参考になる内容となるよう学習支援を行った。

A避難場所運営図上訓練の実施
昨年に引き続いて実施したが、今年度は、内容のレベルアップを図るとともに講師からの一方的な説明でなく、参加者同士の意見交換、住民同士のつながりを意識して企画した。

B先進地への研修視察
事前に質問事項を通知することで今後の参考となる回答を得ることが出来た。また要望した視察先の自主防災組織が参加し、関係団体と協働の視察研修が実施できた。

C小学生向け体験型防災講座
災害クロスロ−ドゲーム,防災資器材の使用体験、防災食づくりなどの学習支援を行い、子どもたちが地域の防災に関心を持ち、学んでもらうよう実施した。また、学童保育との連携を行った。

D城下地区広域避難場所開設訓練、城下地区広域避難場所運営マニュアル学習会
広域避難運営委員会の役員にマニュアルに基づく各役割を理解してもらうことを目的に、公民館、市防災担当、地域の関係団体と協働して実施した。また実施前に広域避難場所運営マニュアル説明会を開催し訓練当日への事前準備となるよう学習支援をした。なお、夜間災害にも対応できるよう訓練開始を遅い時間とした。

E諏訪形自治会防災訓練の実施、公民館による地元自治会への事業説明会の実施。

F上田市城下地区安全・安心な防災推進事業検証会の開催

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4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

(計画立案段階)
目標を設定するにあたり、地元自治会の説明会にて課題を聞き取り、併せて協力を依頼した。地域課題の解決に向けて取り組んでいる市の附属機関である地域協議会と連携を図った。防犯・防災協議会等関係団体は、これまでの活動から得られた知見から取組を検討した。

(取組実施段階)
防災講演会の一部を連携団体主導で実施をした。小学生向け体験型防災講座において、地域内の小学校、学童保育と連携し多くの参加者を募った。避難場所運営図上訓練では市・県危機防災担当部局と連携し内容のレベルアップを図った。広域避難場所開設訓練では広域避難場所運営委員会と連携し各広域避難場所の実情に即した訓練を実施した。

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5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

(得られた成果)
・地域課題を解決する団体として活動していた城下地区各協議会が、公民館、他の関係団体と協働、連携し事業を実施するなかで、防災事業を自ら企画実施し、また成果を他自治会、地域の中学校の防災訓練で講師を務めた。
・城下地区広域避難場所運営マニュアルの説明会では、運営委員会の委員が講師を務めた。
・広域避難場所開設訓練に参加した役員が中心となって訓練で得た成果を地元自治会に広めるため、自主的な防災訓練を企画実施することができた。
・公民館報で取り組み内容を知った子育てサ−クルから避難訓練の要望があり、公民館において実施した。公民館利用者にも波及効果があった。
・御前崎市は、災害リスクが多いことから、住民台帳作成が容易であると思っていたが、実際プライバシ−との関係で、作成には苦労が多かった。こうしたことから、足で災害弱者の情報を蓄積する必要を学んだので、視察後、参加した自治会長が中心となり福祉協議会などと協働で取組みを始めた。
・個人情報の把握が難しくなってきている現在、住民台帳作成の前段階として、地域で進めている福祉マップの作成を加速させることができた。
・住民台帳を作成済の自治会長は、御前崎市で当初の台帳と現状を把握した結果のマッチングについて学んだので、研修終了後、早速取り入れた。
・視察先で災害弱者の災害発生時(児童の場合は、在校時、在宅時、下校時)における発生伝達、避難方法などを研修し、その後、開催した小学生向け体験型防災講座の災害クロスロ−ドゲ−ムで、設問の中に研修で学んだ児童が災害時に直面する状況を取り入れて、それぞれ考え意見交換を行い、情報の共有化を図ることができた。
・住民がこの事業を実施した中で、他の地域課題に気づくようになった。一例として、農作物への恵みと災害時の水がめとして機能を果たしてきた「ため池」について、近年、農地の荒廃が進みまた、事業を通して災害時に決壊に対しての危機意識が生まれたことから「ため池」についての歴史、地域が受けた恩恵などを学びたいので講座を開催してほしいと住民から要請があった。防災、地域の歴史、農地の荒廃など異なったテ−マを組み合わせた社会教育の学びのリサイクルが生まれた。
・市内他地域から取り組みに対する関心が寄せられた。

(想定していたが得られなかった成果)
・主体的に学習する住民が増えるよう支援をすることが公民館の役割だが、地域課題に関する取り組み、学習団体同士のつながりが想定より少なかった。今後はより増えるよう学習支援をしていきたい。
・住民台帳の整備とプライバシ-保護について先進的な取組みをしている自治体を視察し、未作成の自治会に取り組みを図ったが、完成まで至らなかった。福祉部局との連携、個人情報との兼ね合いが要因だが、今後も自治会との協議、研究は継続していきたい。また災害応援協定を城南地区全体に広めていけるよう目指したが、まだ締結には至っていない。地理的な条件等の違いを把握するなかで両者の意見調整の役目も果たしていきたい。

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6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

(目標の設定)
初年度の事業検証の再検討を関係団体・防災部局で実施し、何が足りなかったか課題を明確した。地域の現状について、地元の関係団体と再検討し、課題を明確にした。

(事業実施段階)
関係者による会議、事前説明会、マニュアル学習会など事業開催前の準備に時間をかけた。住民の学習に対するニ−ズを把握するため、昨年実施したアンケ−トの再検討をした。自ら考え体験し意見交換を重視した参加型の講座を企画した。

(事業の評価)
事業終了後の検証で参加者の考えにどのような変化が表れ、自分に何ができるか明確になる設問を必ず入れた。
・防災訓練の反省会を各避難場所と全体会の2回実施し、出された意見の共有化を図った。新旧自治会長、関係者団体、市防災担当部局による事業の評価と次年度以降の取組みを決める事業検証会を開催した。

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7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

・予算については基本的に城下地区4協議会が融通し合い事業を進めていく。
・公民館は、今後地域主体の取組みを目指し、必要となる学習資源、施設を提供する。
・公民館は、取組みにより構築された関係を継続するため、今後も定期的な連絡会を中心となり実施する。また防犯・防災協議会など各団体への会議にも参加し新たな事業の展開を図る。

○具体的な目標、取組み
・城下地区9自治会による防災訓練の実施
・昨年県内で自然災害が多く発生したが、白馬村、小谷村で発生した地震では、犠牲者が出なかった。減災をテ−マにその理由を確かめるべく視察研修の実施。
・要援護者を含めた住民台帳の作成は、地域課題のひとつとして地域で地道に進めていくことを確認できたので、未作成の自治会について、作成に向けた研究を進める。
・防災、その他の地域課題の解決に向けた取り組みを地域協議会などと連携し実施する。
・広域避難場所運営委員会で委員長が中心になり実施する学習会、訓練等を通して今後ほかの委員の実力アップと公民館の子育てサ−クル同士の交流による人材の育成を図る。今後地域のリ−ダ−となる人材の蓄積化を目指していく。

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事例シート(ダウンロードファイルに同梱)


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この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)