公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

地域人材による家庭支援プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
ダウンロードファイル
1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
この情報の問い合わせ先

支援プログラムテーマ

テーマ3 地域人材による家庭支援プログラム

受託自治体名

青森県五所川原市

取り組みタイトル

ハートネットを作ろう!“ちょっと気になる子”への支援事業

ダウンロードファイル

(PDFファイル)

ページ上部へ

1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

五所川原市は、小学校13校、中学校6校で年々子どもの数が減少している地域である。そのなかでも近年、学校に行けなくなった子どもがいると聞く機会が増えている。五所川原市教育委員会が行っている学校基本調査によると、統計上の不登校児童・生徒として認定される年間30日以上欠席者数は、ほぼ横ばい状態である(市内小学校平成21年度8名、平成22年度2名、平成23年度8名、平成24年度3名、平成25年度11名)。しかし、統計に表れない欠席30日未満の数は増加傾向にあると現場からの報告がある。また、授業や学校行事に適応出来ていないという現状も増えてきているようだ。その原因として様々な理由が考えられるが、コミュニケーションがうまくとれない事から、自分の居場所が見つけられず学校に行けなくなるというケースがある。そして、その背景には「発達障害」の症状がある子どもも見受けられる。知的障害などはっきりした認定が出来ないグレーゾーンの子ども達。その親の多くは知識や情報不足、地域とのつながりが薄い事から、不安になり、悲観したり、子どもに怒りをぶつけたりして虐待に発展する可能性もある。また、恥ずかしいという気持ちが強く、なかなか相談にも行かない。そうした親に対する支援は難しく手が届いていないのが現状である。また、初年度のアンケート自由記述の欄から子どもに対する親の対応に問題があるケースもあるのではないか?と疑われるところもあった。加えて当市では乳幼児健康診断は4か月児、1歳6か月児、3歳児となっている。しかし、言葉が出始める2歳前後に健診が無い事から不安を感じている親も多いのが現状である。初年度に行った研修会で、その時期に発達の遅れが発見できる可能性が高い事も分かった。この状況を改善するためには、行政だけではなく、地域のNPO団体や発達の専門機関、社会教育委員、主任児童委員など地域のネットワークをつくり取り組む必要があると考えた。

ページ上部へ

2.事業の目的、目指した成果

人とのコミュニケーションがうまくとれない事から自分の居場所が見つけられず悩み学校に行けなくなる事が考えられる。その背景に「発達障害」の症状がある子どもも見受けられる。まず1年目はアンケートをとり地域の現状を把握したい。地域の中で子どもに関わる団体、行政、障害児に関わるNPOとのネットワークを構築しながら2年目、3年目と当事者をバックアップする形でサークルを作り、定期的に学習会、交流会をして、この地域課題を解決する方策を見出していきたい。行動面が気になる子どもの親には、子育ての方法のアドバイスが必要なので、学習会や交流会など気軽に集いやすい公民館を拠点に学習する機会を作りたい。そうすれば困った行動をする子を持つ親の精神的負担も減ると考える。また、直接子どもに携わる保育士や先生にも研修の機会を作り、地域の多くの人にも知ってもらう事を目的とする。

ページ上部へ

3.事業の概要

@「おやこのスペースゆったりーの」の開催・・・親の不安、ストレス解消、発達相談の出来る居場所(月3回)
※月1回は発達専門相談員が来る相談日あり
A子どもの発達を理解するための「学習会」の実施(親向け学習プログラム4回、支援者向け学習プログラム4回)
B発達障害が心配される親向け「子育てしゃべり場」の実施
C〜子どもの発達「相談機関」紹介ガイド〜作成

ページ上部へ

4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

あああ

ページ上部へ

5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

(得られた成果)
おやこのスペース「ゆったりーの」・・・月3回実施し、全91組の参加(土曜日の需要が高い)。相談日にはほとんどの親が専門相談員と話をしていく。深刻なケースは7組、この1年で発達障害ではないかと疑われる子に対する支援が一歩進んだ。これまで公民館に子育て世代が集う機会が少なかったが、この事業を通して親子が集い、同世代の子を持つ親同士のネッワークが生まれた。月1回の専門相談員が来る日には発達の知識を学び安心感が生まれた。我が子が発達障害ではないか?と悩み相談する親も、子どもを遊ばせながら緩やかな雰囲気の中で相談が出来るのでリラックスしていた。専門機関に出向くには勇気がいるが、公民館だと気軽に来られる。(例)3歳7ヶ月の子どもの親は健診で保健師から専門機関を紹介されたが拒否。しかし、「ゆったりーの」なら、ということで保健師が付き添って相談を受ける事が出来た。まだ、本人は自分の子どもの状況を受け入れてはいなかったが、中間地点としての役割が出来た。

「保護者向け学習会」・・・4回実施し、子どもの性格を知らずうまく子育て出来ていない親に成長してもらう事が目的であった。また、発達が遅れている子、個性の強い子を持つ親には個別に相談し解決していくことが出来た(参加者目標20人→16人)。チラシだけで12人の申し込みがあり、求められている内容だったと感じた(無料の託児があったのも良かった)参加者からは「気になる子と発達障害の違いについて、性格の凸凹が濃いか薄いか、支援が必要かそうかで診断される事がわかりました。この講座を受けて良かったです」と感想があった。

「支援者向け学習会」・・・4回実施し、子育て支援、保育、教育に関わっている方が専門的知識を深め、現場で子ども、保護者への対応に役立ててもらう事を目的に行った(参加者目標20人→17人)。保育士や子育て支援者が入れ替わりだったが毎回集まりも良く熱心に学んでいた。参加者からは「親の心の余裕が大切」「怒りのコントロール方法を知り良かった」「データや具体的な考え方など知ることが出来たのでさっそく保護者とのやり取りでも使ってみたい」「学習内容が現状にピッタリ合っていて大変参考になった。これからもこのような学習会をやって欲しい」という要望があった。※最後の回では、自己紹介をして支援者同士のネットワーク作りも呼び掛ける事が出来、つながっていった。

「しゃべり場」・・・発達障害の子どもの親を対象に共感することを目的としていたが、子どもを分ける必要はないと感じたので、特別企画「体を動かしてあそぼう!」を第一部にし、第二部はしゃべり場という構成にしたところ、親子40人もの参加者があった。思いっきり楽しんだ後のディスカッションは大変盛りあがり、言葉が遅れている子や支援学級に行っている子の親も関係なく、親は子育てをする事にたくさん悩んでいることが分かった。子どもたちは終了後もみんなで遊び親も交流。またやって欲しいという声も聞かれた。(途中、専門相談員への相談が2家族)充実した一日となった

子どもの発達「相談機関紹介ガイド」・・・行政の窓口を中心とし、NPOや福祉施設など近隣の相談機関を紹介するものにし、幼児〜小学校までの子どもがいる家庭に配布する予定。

ネットワーク作り・・・(教育委員会、健康推進課、家庭福祉課)、NPO、主任児童委員、社会教育委員など地域の子どもに関わる人、団体と各事業で協力することが出来た。

(想定していたが得られなかった成果)
・発達障害が心配される親に向けたサークルづくりは出来なかった。
・教育委員会と実行委員会の役割や連絡調整がスムーズにいかない部分があった。
・ネットワークを作るには時間がかかる。小学校にはアンケートで協力してもらったが、発達障害の親を学習会などに参加させることは出来なかった。(小学校の先生が紹介しても親が拒否)親の気持ちを開くのは難しかった。

ページ上部へ

6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

目標に対して→保育園・幼稚園・小学生の保護者に子どもの発達についてアンケートを取り、地域の子育どもの発達状況について明らかにした。五所川原市総合計画から課題を抽出し、関係部局と連携を図った。
事業の評価→学習会では講義だけでなく、必ず質問(ディスカッション)の時間を設けた。学習会参加者に受講前後の変化についてアンケートを取り、アウトカムの把握に努めた。アンケート結果に基づき、随時、事業の効果を高めるため、工夫を重ねた。おやこのスペースにはお茶を準備し、リラックス出来るようにした。専門相談員にも気軽に相談できるような雰囲気作りをした。 次年度に向けた事業計画→自主事業化に向け、教育委員会では予算の請求を行い、市全体の事業と位置付ける事が出来たことにより、予算確保ができた。計画策定時と同様に、事業を通じてつながった各関係者、団体の意見聴取し、次年度以降の方向性を決定した。今後は、年齢の高い子どもの保護者にも対応できるような内容にして定着させたい。

ページ上部へ

7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

・平成27年度、五所川原市総合計画「子育ち・子育て応援プロジェクト」の中に、教育委員会社会教育課「社会教育活性化支援プログラム事業」として予算化できた。これまでの成果を土台にして更にステップアップ出来るよう継続していく。
・各課の事業と連携し、他課の事業と共催していけるよう探っていきたい。
・家(内)に引きこもって出て来られない親と、どのようにして接点を作っていくかが課題。
・学校とのつながり方を工夫していく。高学年の親に対しても中継地に公民館がなるようにしたい。
・学習会を継続し、様々な個性の子を受け入れてもらえる地域にしていきたい。 ・学校、保育園、幼稚園、市民団体、PTA、NPO、主任児童委員、社会教育委員など
をもっと活用しネットワークを広げていきたい。

ページ上部へ

事例シート(ダウンロードファイルに同梱)


ページ上部へ

この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)