公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

地域人材による家庭支援プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
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支援プログラムテーマ

テーマ3 地域人材による家庭支援プログラム

受託自治体名

千葉県市川市

取り組みタイトル

公民館を拠点とした地域人材の育成

ダウンロードファイル

(PDFファイル)

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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

市川市において「地域人材による家庭支援」を選択し、このような地域人材の育成に取り組んだ背景は、地域社会において子育てに悩む家庭が増加しているためである。市川市は、東京都に隣接していることから、若い世代の夫婦、とりわけ乳幼児を育てている世代が多い。これは都内に住むより家賃等が安くなるため、都内に通いやすい市川に転入してきた結果と考える。そのような家庭において、前述したように子育て関する悩みが増加している。これらの要因としては、少子化や核家族化の進展、地域社会の繋がりの希薄化、家庭や地域の教育力の低下親のライフスタイルの変化、子育て経験を継承する機会の減少等が考えられる。更にこれらの悩みを解消、解決しようとしても、身近に相談相手がいないため子育て不安やいじめ等の家庭や学校で抱える問題の解消、解決ができない。これらの問題を早期に小さい内に解消、解決するための手段が必要であると考えたことから、「地域人材による家庭支援」に取り組んだ。

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2.事業の目的、目指した成果

事業に取り組んだ背景としてあげた子育てに悩む家庭の悩みの解消、解決方法として、相談する相手がいなかった地域社会に、気軽で身近に相談できる相手として地域で支援する人材や地域で子育てをサポートする枠組み作りが必要である。そのような人材や枠組みを育成して、自主的に地域で活動することで、悩みが深刻化する前に相談でき、速い段階での問題の解決を図ろうとすることが本事業の目的である。目指した成果は、支援講座を開催し子育てに関する知識を得たり、スキルアップしたりする、地域に埋もれている人材の発掘や、個々人での活動では限界やそもそも何をすれば良いのかわからないという状況が発生するので、そのような人材の集団化や既存の活動団体への参加を促して、少しでも地域で子育て支援活動をする人を増やそうと考えた。ここで育成しようとした地域支援者とは、行政での対応の前に地域で気軽に相談できる相手を想定している。地域支援者としての要件は、社会教育課主催の講座を全て受講して、実際に講座等の運営を行い、自立した活動が行えるようになったことで、社会教育課から地域支援者として認定され、公民館での子育て講座、公民館での子育て相談、現在市川市内で活動している「NPO法人市川子ども文化ステーション」「NPO法人市川子どもネットワーク」への参加や、地域での支援活動を継続していくことを考えていた。

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3.事業の概要

市内4公民館にて、「地域支援者育成講座」を実施する。

【中央公民館】
○25年度「子どもとかかわる大人のための支援者スキルアップ講座」全6回。
《受講者数》
第1回24人/第2回21人/第3回18人/第4回17人/第5回18人/第6回15人/全回受講8人

○26年度「子どもの力を育む支援者養成講座(子どもの参画を推進する支援者)」全6回。
《受講者数》
第1回27人/第2回19人/第3回16人/第4回19人/第5回25人/第6回13人/全回受講6人

【行徳公民館】
○25年度「一歩前へ!子育て応援プログラム」全6回。
《受講者数》
第1回13人/第2回14人/第3回12人/第4回9人/第5回10人/第6回9人/全回受講6人

○26年度「家族の心がもっと近づく、心通わす会話術講座」全6回。
《受講者数》
第1回15人/第2回16人/第3回16人/第4回16人/第5回10人/第6回11人/全回受講8人

【本行徳公民館】
○25年度「子育てサポータースキルアップ講座」全5回。
《受講者数》
第1回18人/第2回16人/第3回13人/第4回13人/第5回11人/全回受講6人

○26年度「子どもとかかわる大人のための支援者スキルアップ講座」全5回。
《受講者数》
第1回12人/第2回13人/第3回15人/第4回11人/第5回12人/全回受講8人

【若宮公民館】
○25年度「地域人材による家庭支援講座」全4回。
《受講者数》
第1回8人/第2回6人/第3回6人/第4回6人/全回受講6人

○26年度「読み聞かせ事業こあらっこの会」全11回。
《受講者数》
第1回4人/第2回4人/第3回4人/第4回4人/第5回4人/第6回4人/第7回4人/第8回4人/第9回4人/第10回4人/第11回4人/全回受講4人

中央公民館では、25年度には「子どもと関わる大人として、どのように子どもと接するかを学ぶ講座」を実施し男性2名(60代、70代)、女性22名(20代〜60代)が受講。26年度では「子どもの人権を基礎から学び、どのように子どもの参画を推進して行くのか学ぶ講座」を実施し男性4名(30代、40代、60代、70代)、女性23名(20代〜60代)が受講した。受講者は、既に子どもに関わる仕事や活動をしている、興味がある人が多く、ユニセフ職員や弁護士、大学教授、産業カウンセラー、演劇団員を講師に招き、講座を実施。行徳公民館では、25年度には「親の感情コントロールや子どもとのコミュニケーションについて学ぶ講座」実施し、女性14名(30代〜60代、11名が子育て中)が受講。26年度は「傾聴について学び、子どもや配偶者の話を聴き、より良いコミュニケーションを学ぶ講座を実施し、女性16名(30代、40代、60代、14名が子育て中)が受講した。受講者は子育て中の方が多く、子育て支援団体、子育てサークル、心理カウンセラーを講師に招き、講座を実施。

本行徳公民館では、25年度には「子どもの成長と発達を支援する知見と技能を高める講座」を実施し、女性18名(30代〜50代)は受講。26年度は「子どもと関わる大人として、どのように子どもと接するかを学ぶ講座」を実施し、男性1名(60代)、女性12名(30代〜60代)が受講した。受講者は、中央公民館と同様に既に子どもに関わる仕事や活動をしている、興味がある人が多く、元小学校長、学校ライフカウンセラー、教育相談員、元大学教授を講師に招き講座を実施した。若宮公民館では、25年度は「小学校でいじめの問題に対するスキルを学ぶ講座」を実施し女性8名(30代〜50代、6名子育て中)が受講。26年度は「幼児への絵本読み聞かせと子育て懇親会」を実施し、女性4名(30代〜50代、3名子育て中)が受講した。受講者は小学校での読み聞かせボランティアグループで、小学校長や養護教諭を講師に招き、学校におけるいじめの現状や対策を学ぶ講座を実施した。講座の実施により、25年度は支援活動の基礎を学んでもらい、今後の支援者として心構えや目的を理解してもらった。26年度は25年度の内容をレベルアップさせて、継続した学習を実施した。また、支援活動に興味や関心があった人材に対して、講座を受講することで既存の活動する団体を知り活動に参加することや、受講者同士によるサークル化によって講座の企画を共同で行うことで、継続した自主的活動への移行が見込まれるなど、個々人が目的の持てる支援を実施した。

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4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

25年度の計画立案段階では、社会教育課が主となって生涯学習振興課、子育て支援課、NPO法人、子育て支援団体と協力をして「地域人材による家庭支援」について、企画内容の検討を実施した。事業実施段階においては、社会教育課、公民館、NPO法人、子育て支援団体で講座内容の企画立案を実施し、市内4公民館において講座を実施する。中央公民館では、NPO法人が講座企画、運営のアドバイザーになり、既に子どもに関わる仕事や活動している人を対象に講座を実施。行徳公民館では、子育て支援団体が講座企画、運営のアドバイザーになり、子育て中の保護者を対象に講座を実施。本行徳公民館では、公民館長が講座企画、運営のアドバイザーとなり、既に子どもに関わる仕事や活動している人を対象に講座を実施。若宮公民館では、公民館長、小学校が講座企画、運営のアドバイザーとなり、ボランティアグループを対象に講座を実施して、4館合同での事業評価も実施。

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5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

(得られた成果)
事業を実施する際に目標とした、「地域に埋もれた人材の発掘」「受講者のサークル化」については受講者より、この講座を受けたことで現在の子育てや学校の状況がわかったとの声があったこと。受講者が、既存で活動している支援団体やNPO法人の存在を知り、そこでの活動に参加したこと。また、公民館によっては、受講者によるサークル化が行われたことで、継続的な学習や活動が見込まれるようになったこと。

(想定していたが得られなかった成果)
当初の想定としては、受講者の殆どが継続して2年目、3年目と受講し、全ての公民館で受講者によるサークル化がなされると考えていたが、実際には仕事や家庭の事情から継続した受講者はそこまで見込めなかったこと。また、あくまでこの講座は最終的には地域での支援活動を実践してくれる人材の育成であったが、受講者の受講動機がまず自分の子育てのために知識やスキルを得たいというもので、実際に自分の子育てだけでなく、他者を支援するために学ぶという認識が少なかった。講座を受講することで、知識やスキルを得て、後々にはその受講者がサークル化などの集団化がなされると想定したが、それは安易な想定で実際には受講者のメンバーが入れ替わることで中々集団化されなく、知識やスキルもそれほど身に付かず、そもそもの計画自体の甘さを反省する必要に至った。

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6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

地域支援者を育成する講座を実施したがその企画、運営について行政だけでなくNPO法人や子育て支援団体の協力を得ることで、支援者育成に関しては三者の協同の意識は高まった。これは、単に講師を依頼するだけよりも、実際の講座内容に関して企画してもらうことで、講座の実施にNPO法人や子育て支援団体の気持ちも入り、講座が展開された。また、NPO法人、子育て支援団体との連携により、これらの団体が1年目受講者のコーディネーターとして講座の企画運営を取りまとめたことにより、2年目の講座内容に関して1年目の受講者が企画、運営に少しだけでも携わることで自分達が学ぶという姿勢ができ、受講者の主体性を伸ばす方向には持って行けたと考える。また、地域の人を集めるという点に関しては、その地域のスーパーなど誰しもが足を運ぶ場所に募集チラシを貼ることで、より地域の人への学習の情報提供が図られたと考える。NPO法人、子育て支援団体に講座運営の協力を得ていることで、受講者がそれらの団体に参加することで、講座後に活動できる場の一つとして提供が出来るようになる。

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7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

当初の予定していた事業計画では、見込みの甘さから計画通りに実施することは、難しい状況である。もう一度、事業の計画を見直して3ヵ年目を実施することが現実問題としてかなり重要なことである。今後の事業展開は、NPO法人、子育て支援団体と現在協議中ではあるが、行徳公民館の受講者のような、折角サークル化したものは、講座の内容を受講者の世代、特に乳幼児を育てている人達へ特化して、支援者としての活動も乳幼児を対象としたものが実施できるように、市川子育てネットワークに登録し活動を継続していくことや、本市の子育て支援課の子育てサークル支援の制度を活用して、教育委員会市長部局の両面からサポートを実施していくことを考えている。中央公民館や本行徳公民館の受講者のように、現在すでに何かしらの支援活動を実施している方やどこかの団体に所属している方は、2つの公民館の受講者を一緒にして、支援の対象を小学生以上の子どもとして、行徳公民館との差別化を図っていきたい。また、受講者同士が所属する各団体の紹介や活動報告場所としても講座を活用して、団体同士の連絡協議会のような場を設定できればと考えている。そのなかで、受講者が他団体にも所属して支援活動が実施できるようになれば、既存の団体の活性化や支援者の広がりにも繋がると思う。最初にも書いたように、当初の見込みの甘さを改善して、2年間実施した事業のなかでも、僅かながらの成果はあるので、その成果を伸ばすように事業の実施を検討していきたい。

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事例シート(ダウンロードファイルに同梱)



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この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)