公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

地域人材による家庭支援プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
この情報の問い合わせ先

支援プログラムテーマ

テーマ3 地域人材による家庭支援プログラム

受託自治体名

奈良県奈良市

取り組みタイトル

地域育ち☆親と子の支援プロジェクト

ダウンロードファイル

(PDFファイル)

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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

奈良市北西部に位置する二名地域は、他市(大阪方面)への通勤通学者が多く、昼間人口が極端に少なくなるベッドタウンの様相を呈す。地域コミュニティも、新旧住民の価値観の違い等から、人間関係も希薄になりがちで、そうしたことが地域での子どもたちをめぐる、諸活動や家庭教育にも影を落としている。同地域を通学校区とする二名中学校も3年ほど前までは、非常に荒れていて、いじめや不登校はもとより問題行動による補導件数も高いものがあった。こうした中学校を変えようと、学校支援地域本部事業により、同中学校区地域教育協議会が結成され、活発な地域教育活動を展開していくなかで、地域が学校を支える仕組みが充実し、学内で子どもたちも徐々に落ち着きを取り戻していくことができた。しかしながら学校内だけですべてが解決できるものではなく、様々な課題を抱える家庭にどうアプローチしていくかが大きな課題として残った。そこに、公民館が社会教育で地域と家庭をつなぐという役割を求められ、当事業への取り組みが始まった。

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2.事業の目的、目指した成果

多様な課題を抱える親や家族に対して、公民館が持つヒト・モノ(人材・環境)の資本を活用し、公民館に集う当事者や地域団体も参画した、家庭生活や活動を支援する“学びの場”を創出する。そこで、「地域育ち☆親と子の支援プロジェクト」として、家庭のライフステージに寄り添った3つのプロジェクトから学習支援プログラムを開発し、併せて公民館において家庭への支援体制の核となる人材の育成を図る。これにより、地域住民のネットワークを育て、活力ある地域コミュニティを形成し、学校と地域・家庭における家庭教育支援の連携・協働を促進する。

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3.事業の概要

地域と公民館によって学習的側面から家庭を支援するために、各種地域団体や関係者とともに当事者である保護者を交えた学習支援の組織体として、次のT〜Wの委員会を設立し、各委員会での熟議を経て、課題の抽出とその解決に向けた事業プログラムを作成し、取り組みを進めてきた。

T「パパママにっこり委員会」
新婚、未就園児を持つ夫婦を対象に、子育て等の悩み事を専門家や先輩パパ・ママを交えて学習した。第1回「はじめの第一歩」は、「パパがつくる離乳食+もう一品先輩ママの出産ストーリー」を開催。第2回は出産を通じて、うまれることの奇跡、命の大切さについて学ぶ映画の自主上映会を実施し、100人を超える参加を得た。第3回は「パパとする遊び+家族でにっこり撮影会」を実施し、パパの子育て事業への参加促進ということにつなげることができた。

U「夢・わかば」
幼児期から小学校低学年の保護者とその家族を対象に、子育て中の様々な悩み事について、専門家や地域の経験者を交えて共同学習するプログラム開発に取り組んだ。子どもの発達の学習、親子のコミュニケーション能力の向上、ひとり親家庭への支援などをテーマに「どうしてる?家族のコミュニケーション」を実施。この取り組みを経てさらに地域の困難を抱える家庭へのアウトリーチとして、人形等を使って家庭の困りごとを話し合うような取り組みを考えている。

V「のぞみ・青少年と親の委員会」
小学校高学年頃から中学・高校生とその保護者を対象に、思春期の子どもとの関わり方についての共同学習に取り組んだ。投書箱「親へのつぶやき」「私の経験談」を設置。また、地域で青少年に関わる様々な法や社会制度、社会的資源の発掘作業を積み重ね、青少年と親が抱える困難への支援方法を検討。近隣大学の専門機関と連携し「海のない奈良でイルカの話し〜イルカと心のリラックス」を実施。また、ワールドカフェ方式の保護者のサロン「ほっこり話そう」も実施した。

W「ふりかえり委員会」
T〜Vの委員会より数名が参加し、関係団体や専門家を加えて組織し、T〜Vの委員会からの報告・協力依頼を受け、これらに対し多方面からの助言と支援、事業の評価を行った。

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4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

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5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

(得られた成果)
参加者から参画者へ
この事業に参加していた保護者や地域の関係団体メンバーが事業の企画・運営をする委員会に加わり、参画者になっていった。その結果、公民館を中心とした学びあいの関係性ができていくとともに、地域の家庭教育関連のグループ等が活性化し、新たな企画・参加者の掘り起しにつながっていった。

(想定していたが得られなかった成果)
事業の実施スタイルが、住民の自発的自律的な熟議によるもので、成果の予測が難しく、参加人数による事業の成果指標だけでいくと、参加者が多かったものと、参加者が極小で失敗したものもあった。ただ、そうした失敗事例からも学ぶ要素は多々あり、事後の要因分析とその後の対策については、相当な議論がなされており、失敗に学ぶ姿勢と改善につなげていく粘り強さ、柔軟に変化していく適応性は十分に確保されていた。

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6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

地域人材を活用するという命題に対して、計画当初から地域の自治連合会やPTA、学校支援地域本部など地域団体を総合的に包括する組織とアクセスしたおかげで、公民館が掴めていなかった地域の教育資源の発掘にもつながった。また、そうして集まった多様な地域人材の自発性・自律性を担保するために、徹底した熟議に重点を置き、公民館職員が聞き手に徹することで、学びあいの輪に身を置くことの楽しさ、充実感を持ってもらうことができ、参加者を参画者に変える営みが自然にできるようになった。

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7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

二名公民館での取り組みは、基本的に現体制を維持しながら継続させていく。また、この取り組みを二名モデルとして、地域人材や地域の社会的資源とのアクセス方法や熟議を中心とした事業運営の手法などを標準化し、これらを市内の他の公民館にも広げていく。
ただし、奈良市にはベッドタウン地域もあれば、旧村の田園地域、過疎化が進む山間地域など多様な地域性があり、それらに応じた家庭教育支援の在り方もあるので、公民館の管理運営を担う生涯学習財団とも充分な協議をしながら、公民館職員の研修を進め、二名モデルを活かした家庭教育支援事業を全市展開していく。

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事例シート(ダウンロードファイルに同梱)


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この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)