公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

地域振興支援プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
この情報の問い合わせ先

支援プログラムテーマ

テーマ4 地域振興支援プログラム

受託自治体名

北海道占冠村

取り組みタイトル

公民館地域連携活性化事業

ダウンロードファイル

(PDFファイル)

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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

占冠村の人口は約1,200人。少子高齢化が進み人口減少が続いている。これまで地域活性化のため活動してきた社会教育団体・産業団体・青少年団体などの活動は停滞してきており、なかでも、これからの地域を担う中間年齢層が集い・互いに交流しあう場となるものが、きわめて少ない現状にある。基幹産業は、農林業・観光業であるが、これまで村の歴史と共にあった農林業は、担い手不足・木材関連工場の閉鎖など衰退の一途を辿っている。恵まれた自然環境から育まれた農作物や林産資源をどう活かしていくか、エネルギー資源としての活用も検討されているが、地元産業への関心はあまりなく、住民が地域産業を理解し支えていくことが必要となっている。教育現場においては、村内に小学校・中学校が各2校あり、小規模校ならではの様々な学習活動がおこなわれている。しかし、児童・生徒は幼少期より狭い人間関係・社会環境、限られた文化・スポーツしか経験できない環境のなかで生活しており、地域や保護者から危惧する声もでている。地域の実情にあった、求められる教育環境をいかに作り出していくかも大きな課題である。当事業は、このような地域の課題を解決するため、公民館を中心として地域住民がこの村ならではの産業・教育・文化の在り方を考え、地域の特性を生かして元気のある村、子どもが健やかに育つ村、次代へ引き継げる村づくりを進めようと実施したものである。

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2.事業の目的、目指した成果

(1)公民館が地域産業のためにできることを探求し住民が地域産業を支える体制づくり(地域再発見事業)
住民同士が、森林資源・農産物・食など地域素材について学習しながら、利用方法やより付加価値の高いものを考案していくことにより、地域産業を支える人材を育成していく。

(2)子どもにより良い環境とお年寄りの暮らしに活力を与えるため、大学の専門的知識を取り入れ地域にあった教育財産を作り出す(大学連携事業)
小さな地域の様々な社会的課題に大学からの専門的な知識と柔軟な発想をとりいれ解決を目指す取り組み。公民館と大学が連携し地域実情にあった独自の教育プログラムを考案し、大学と地域が知識・ノウハウを共有しながら長期的に協力体制を維持していくことを目指す。

(3)公民館が住民有志と連携し未来の将来像を見つけ出す取り組み(地域づくりを学ぶ)
様々な職種の住民意見を取り入れたセミナーを行うことにより、互いの価値観を尊重しながら幅広い分野に目を向ける住民を増やし、多角的な視点をもつ人材の育成を目指す。持続可能な地域の在り方を住民が自主的に考え・行動できるよう取組み、地域住民の知恵を貯えそれを循環させ次世代へつなげる仕組みを構築する。

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3.事業の概要

(1)地域再発見事業
村木になっているカエデの有効活用について調査及び研究を住民らと行い、そこで得られたノウハウ、樹液の試験採取・メープルシロップ製造の成果を活かし、村の新たな資源としての可能性を住民と探った。また、既にある地域産品(エゾシカ肉など)の活用方法について商工会青年部と連携し、住民にその良さが認識されるようイベントを開催した。

(2)大学連携事業
北翔大学谷川ゼミの協力を得て大学生の企画運営による公民館大学連携事業を実施。子どもたちに新たな運動機会を提供しながら、高齢者が大学生・子どもに知識・知恵を伝えるなど地域独自のプログラムとなるよう試みた。またゼミと公民館だけではなく、大学全体と地域教育機関とが今後も協力しあい少子高齢化・過疎対策への足がかりとなるよう検討を始めた。

(3)地域づくりを学ぶ
住民有志の企画立案によるセミナーを公民館が開催。1年目は森をテーマにスイスの森を管理するフォレスター制度や自然を活かしたまちづくりなどを学び、2年目は地元で賄える小水力や太陽光、薪ボイラーなどエネルギーを題材とした。いづれも大学や専門家の協力を得るなど、先進的な取り組みを学びながら、参加者の知識を高め何か地域で実践できるヒントを内容に加えられるよう配慮した。今後もこうした活動を村外からも支援してもらえるよう、企画側から村外で様々なことを実践している住民にも参加を呼びかけ、将来的に住民主体で発展できるようパイプ作りにも取り組んだ。

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4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

・地域再発見事業については、研修会を行政の各部局や団体、住民参加のもと開催。計画から実施に至るまで外部協力者からの意見も取り入れながら実施した。地元の商工会青年部・地元NPOと連携し住民に情報発信、メープル製造及び活用については住民と協働しながら事業を進めてきた。

・大学連携事業では、大学側との協議・打合わせのうえ事業の方向性を定めながら、地域で子育てをしている保護者のニーズを公民館が集約し、その内容を大学側に示したうえで学生が事業の計画立案を行った。実施にあたっては大学・子ども・住民(高齢者)の全てが役割を担う事業とした。

・地域づくりセミナーは、計画立案から事業実施まで住民有志と公民館により行った。エネルギー・海外の事例・森づくりなど専門的な部分の学習支援については、役場の関係部署や民間事業所、大学から講師を招くなどし協力を仰いだ。

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5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

(得られた成果)
・地域の森林資源(カエデ)を利用し樹液を採取、メープルシロップという地域が発展する素材を公民館の学習活動からうみだすことができた。また、商工会青年部との共同事業により、地域の産品(エゾシカ・農産物・山菜・メープルシロップ)の良さを広めながら新たな活用方法について意見交換したことにより、今後につながる取り組みとすることができた。民間事業者とのパイプもでき、公民館が村の産業振興にあらたな可能性を広げることができた。

・小さな地域で育つ子ども達の環境改善は高齢者を巻き込んで支援するため、公民館と大学が連携・協働して事業を実施することができた。この連携を軸として、今後も長期的な協力体制を構築できるよう次なる取り組みをスタートすることができた。

・参加者が地域の森林やエネルギー等について、村内外の人と学習・意見交換し、地域で実践したいことを見つけることができた。

(想定していたが得られなかった成果)
・大学連携事業では、地域独自の特色ある教育プラグラムを造り出すまでにはまだ至っていない。

・地域づくりセミナーでは、将来の食やエネルギー・環境などを題材にセミナーを開催したが専門的な内容のため、継続して参加した住民には理解されたが、新たに参加した人との間には温度差があった。このことにより多くの住民をまきこんでいくためには、個々のレベルに応じた基礎的な学習の機会が必要であることを認識することができた。

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6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

公民館で実施した住民・役場職員との熟議事業から課題を抽出し、各課題について連携をはかる役場部署や関係団体、外部からの協力者を決定。連携先との協議や研修会などにより、事業の方向性や実施方法について検討した。実施にあたっては、様々な視点から意見やアイデアがでるよう村内だけではなく村外で様々な事を実践している参加者を受け入れ、どの事業についても住民が何らかの関わりを持ち役割を担うよう配慮した。イベント・セミナーでは、参加者からアンケートをとり大学連携事業では結果について分析を行うなど、次年度以降に向けた事業展開につなげる資料とした。

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7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

・樹液やメープルシロップの活用について、さらに住民と協働し調査・研究を続けていく。また、これまでの学習成果を地域に残すためノウハウが学べる体験事業、地産地消を学べる素材として学校教育の場でも活用を図っていく。

・事業化への検討材料として、これまでの研究データ・実績を関係部署へ引き継いでいく。

・メープルシロップ同様に住民の誰もが関われ村の活性化に資することのできる素材を今後も探求していく。

・今後も地域資源を活用した再生可能エネルギーを学習テーマとしてとりあげ、住民が身近な地域課題として認識し、各々の意見が村のエネルギー施策に反映させることができるよう土台を築いていく。

・大学連携事業では、子どもと高齢者を対象としスポーツをメインとした連携事業を行ってきたが、今後は福祉、防災、食文化など分野を広げ、地域ニーズにあったものを提供できる大学と様々な生活課題の解決策が見いだせるよう取り組んでいく。特に福祉分野に力を入れ地域全体の過疎対策につながるような取り組みとしていき、村教育行政と大学が長期的に連携できることを視野に入れていく。

・村内に点在する集落は、人口構成や就業状況が異なり気象条件も一様ではない。同じ村内でも、特異性をもったコミュニティそれぞれの活性化を図るためには、その土地にあった高齢者支援や子育て支援のほか地域行事等にも特色をもたせることが必要になる。高等教育機関に協力を促しながら、村内各地で多様な文化・地域活動が持続的に行えるよう社会教育サイドから支援を行っていく。

・持続可能な地域の在り方を住民が自主的に考え・行動できるよう取組み、地域住民の知恵を貯えそれを循環させ次世代へつなげる仕組みを構築する。

・この2年間に村内外の様々な団体や住民と事業を実施してきたが、全く係わっていない住民や外部の協力者からの意見も聞き評価を得たうえで、新たな視点・アイディアを取り入れながら<地域再発見事業><大学連携事業><地域づくり学ぶ>という3本の事業をリンクさせ公民館で地域振興支援を進めていく。

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事例シート(ダウンロードファイルに同梱)


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この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)