公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

地域振興支援プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
この情報の問い合わせ先

支援プログラムテーマ

テーマ4 地域振興支援プログラム

受託自治体名

青森県五所川原市

取り組みタイトル

昔ばなし語りべ人材育成事業

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(PDFファイル)

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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

青森県の津軽地方では、昭和30年頃まで、子どもを寝かしつけるのは祖母の役目であった。そのとき、色々な昔話を聞かせ、親子・地域の絆を学ぶという風土があったのであるが、近年物が豊かになり核家族化が進むとともに独居老人が増え、よき風習は薄れ、口承文化である津軽の昔話は今消滅の危機に瀕している。先人達が残してくれた貴重な文化遺産である津軽の昔話や童歌は、沢山の言い伝えや戒めなどを含んでおり、現代にも通じるものがある。しかし、各家庭で祖父母が孫と戯れる機会がなくなり、たまに単発的な語り部が現れても、テレビや講演会への単独行動のみであるため、次世代へ繋げるまでには至っていない。また、津軽弁を使いこなせる子供たちが居なくなったのが現状である。そこで、市教育委員会が公民館を活用する自主事業として「語りべ人材育成講座」をスタートさせ、継続的に地域文化の伝承活動をする事となった。

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2.事業の目的、目指した成果

昔話や童歌は、当時の文化・歴史を忠実に伝えるものが多く、津軽の方言で語られる昔話は情緒があり心を和ませるものがある。しかし、語り継がれてきた沢山の昔話を、今、当市で語れる人材は少なく、このままだと先人達が残してくれた貴重な文化遺産である津軽の昔話が消滅してしまうため、それを復活させ、親子・地域の絆を深めながら地域文化を継承していく事を目的とし、公民館はこの伝承活動に参加している。目的達成のために、まず人材育成から始め、受講生が聞くだけではなく話せるようになるための講座を開催し、人材のスキルアップをしながら5年後までには30人以上の「語り部」を誕生させる。そして、保育施設・学校・福祉施設・観光施設・イベント会場等で文化の伝承活動をすることにより地域振興にも寄与することを目指している。

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3.事業の概要

事業計画を練り執行状況を確認するために、官民一体の実行委員会(公民館・子供会・社会福祉協議会・観光協会・保育所・放課後児童クラブ・教育委員会・サークル)を平成25年度に組織した。公民館の役割は、館長が副会長、職員は事務局として、講座・講演会場の確保、講師の送迎、視察研修の引率、経理などを担当している。地域の人づくりを担い、語り部を誕生させる手段として、市広報で受講生を募集、24名の体制でスタートし、毎月2回(第1・第3月曜日、10:00〜12:00)講師による育成講座を開催し、ほかにこの2年間で歴史講座、一人語り講座、語りボランティア、先進地視察等を行ってきた。津軽の昔話は口承文化であるため、今回は津軽地方各地に残っているお話を拾い集め、文書化して受講生が記憶練習し伝承に繋げる方法をとっている。近県のサークルとも研修会を開き互いの技術交換をしている。青森県教育委員会の講座で事例発表、大学院の地域づくり研究協力、展示会のBGM協力、地元ラジオへの出演等により、この事業の啓蒙を進めている。

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4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

実行委員会のメンバーは多様な関係機関で構成されており、計画を審議する際にはそれぞれの視点から意見が出され、社会福祉協議会からは「記録撮影する人は公民館職員ではなく、撮影が好きな一般人がよろしい。理由は、職員だと型どおりに収めてしまうから。」、家庭福祉課からは、「手話による語りの可能性を探っていただきたい。」との意見があり現在模索中。子供会連合会からは、子どもフェスティバルへの出演依頼があり、親子が公民館和室の座布団に座って聞いていたのが印象深い。評価については、外部機関である「アドバイザー会議」で点検と評価を行い市議会へ報告している。平成25年度評価は「受講者には昔話を継承していこうとする強い意思があり、徐々にではあるが技術力も向上してきた。」、今後の課題及び方向性は「昔話の周知を図るため、講座継続と語りのボランティア活動の拡大に努めていく。」との報告があった。

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5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

(得られた成果)
・受講生24名のうち、20名は語りべとして活動できるようになった。
・鼻濁音の正しい使い方を学習し、標準語と津軽弁の両方で日本語の正しい発声ができるようになった。
・歴史を学んだことにより、当時の生活習慣や環境を理解したため、より味わい深く表現できるようになった。
・保育施設、学校、福祉施設で語りボランティアし、文化の伝承活動ができた。

(想定していたが得られなかった成果)
・語り部としての技術力には個人差があり、聞いて楽しむに留まる受講生もいたため、語り部の持ちネタは一人最低5話を目指していたが、現段階では大半の受講生は1話のみの習得となっている。
・若い人及び男性の新規受講生の拡大が思うように進まなかった。

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6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

・津軽弁を理解できない保育園児も多く、画を見せながらお話した事により、ストーリーが見えるためか、おとなしく聞いて楽しんでくれるようになった。
・幼児の前で童歌を披露する際に、紙風船を使い一緒に歌うと飲み込みがよかった。
・老人ホームでは耳が遠い方が多く、よく聞き取れないとの意見があったので、ピンマイクを準備して大きめの音量で語るようになった。
・語りの練習用原稿は、PCに入力したものを縦書きに変換して印刷している。理由は、縦書きのほうが語り部として、呼吸・調子が整うため。
・聞き手に合わせ、題材、言葉の使い分けをしている。
・読み聞かせの授業や親子レクへ参加する事により、昔話を小学校のカリキュラムに組み込むことが実現できた。

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7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

事業の終期は設定せず、平成27年度以降は五所川原市単独事業として恒久的に続ける。平成27年度の活動資金として、市から65千円が委託金として予算措置される見込みとなっており、更には、昔話の講演を依頼された際の謝金・費用弁償等を充てていく計画である。主な活動場所は公民館であるが、ほかに観光施設である「立佞武多の館」「津軽三味線会館」や文化施設である「楠美家」において定期講演をしながら地域文化の継承を図るものとする。語り部と手話・外国語とのコラボについては、弘前大学に相談していく。また、若い人や男性の受講生の拡大については、講演・発表会の場でも募集を続け、人材育成・後継者の育成にも力を入れる。さらに、近隣地区で活動しているサークルとの合同研修会等で「津軽のむがしっこ」の輪を広げるため、公民館が昔話の伝承を側面からバックアップしていく。

・活動が想定される施設を実行委員に選定。
・語り部人材育成のため、受講生を募集、24名でスタート。
・毎月2回育成講座、歴史講座、一人語り講座。
・先進地視察。
・語りボランティア活動。
・他市のサークルとの研修会。
・津軽地方に残っているお話を拾い集め、文書化してから記憶練習し伝承に繋げる。

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事例シート(ダウンロードファイルに同梱)


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この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)