公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

その他地域の教育的資源を活用した地域課題解決支援プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
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支援プログラムテーマ

テーマ5 その他地域の教育的資源を活用した地域課題解決支援プログラム

受託自治体名

東京都三鷹市

取り組みタイトル

多世代交流・実践型のサポーター養成プログラムで地域とつながる図書館活動の創設

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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

三鷹市では現在、高齢者比率21%、高齢者人口39,000人を超え、団塊の世代が後期高齢者となる2025年には特に都市部での後期高齢者急増が推計されていることから、活動的なシニア世代が地域の中で課題解決の「担い手」として長く健康で活動的に高齢期を過ごせるようにする「活躍の場」「居場所」づくりが急務となっている。三鷹市には、高齢者や障がい者、子育て家庭等を地域で支え合う共助のしくみとして、行政と地域住民・活動団体・関係機関・事業者が協働する「地域ケアネットワーク」が7つのコミュニティ住区ごとに設けられている。しかし、活動的な高齢者のうち、特に元ビジネスパーソンのリタイアシニア層は人財として潜在能力が高く、新たな地域活動の担い手として期待されるにもかかわらず、地域社会との接点が希薄で、生活感覚や文化の違いから「地域ケアネットワーク」等の地域活動につながりにくいという現状がある。こうしたシニア層等に対して、抵抗なく参加できる新たな魅力のある活動を提示し、地域活動に誘導して定着を図るためのプログラムの整備が課題である。

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2.事業の目的、目指した成果

シニア層などの地域の有用な人材を、図書館での活動や図書館のアウトリーチ活動の担い手となる「図書館サポーター」として養成する。これによって、

◆図書館や、地域のさまざまな場(保育園・学校・地域ケアネットワーク居場所づくり事業・高齢者施設等)で図書館サポーターが本や読書にかかわる活動を行い、地域課題の解決をめざす。具体的には、@読書や学習に不利な環境で育つ子どもたちに本の楽しみにふれる機会を提供する、A高齢者の要介護状態や認知症の予防につなげる、などの活動である。
指標・成果目標:活動の種類・回数の増、対象者の状況改善効果

◆シニア世代が地域の中で人的ネットワークをつくり活躍するようになり、シニア自身が知的興味と健康を保ち、長く充実した高齢期を活発に送ることをめざす。
指標・成果目標:サポーターの参加人数・満足度の増、行動や健康状態の変化

◆(波及効果)図書館サポーターの養成過程や活動を通して図書館の多様な役割が市民に認知され、図書館とまちづくり活動との結びつきが強まり、生涯学習機能が強まる。
指標・成果目標:市民の図書館に関する認識の変化、利用の変化

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3.事業の概要

平成26年度については図書館開館50周年記念事業をきっかけとすることにより、地域人材の関心を集めるとともに、さまざまな団体との連携や協働が生まれる機運をつくりだした。

1.市民とともに図書館の未来を考える企画で関心を集める
・連続講座「本と図書館をめぐる冒険」の開催
図書館学・編集・出版・教育などの専門家による講座(4回受講者216人)

・「図書館未来会議」の開催(3月28日)ワークショップ、ミニ・プレゼン・交流会
発表者:図書館協議会、図書館サポーター、障がい者サービス利用者、職員、等

2.総合的なプログラムで図書館サポーターを養成する
・募集と養成:「イベント企画」「本の修理」「書架整理」「読み聞かせ」の4チーム
それぞれ、実地見学・実習・体験を重視し、実践に結びつく研修プログラムを実施

・方向づけ:交流会、ワークショップ、読書会、地域情報提供、中高生との交流など
メンバー同士で語り合い、本や読書を通した交流を経験する

3.実践的なプログラムとして図書館サポーターが企画運営するイベント等を実施する
・イベント「図書館フェスタ〜本で遊ぼう、人とつながろう」
一箱古本市、ビブリオバトル、ガーデンカフェ、音訳・対面朗読体験など

・展覧会「写真絵本・ノンフィクション作家大塚敦子の仕事」と関連イベント

・展覧会「亀岡亜希子絵本原画展いま、きせつのにおいがしたよ」と関連イベント
図書館サポーターと中高生による搬入展示作業、ワークショップ、講演会等の実施

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4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

◆連続講座「本と図書館をめぐる冒険」では、「図書館とまちづくり」をテーマとする講座を効果的に実施するため、NPO法人三鷹ネットワーク大学推進機構との共催講座として実施することとした。ネットワーク大学は10年前からJR中央線三鷹駅に面した教室で大学・研究機関との連携による各種講座を開催し多数の登録会員を擁している。企画を共同で行い、図書館は講師交渉・謝礼支払い・当日進行、ネットワーク大学側は会場提供・広報・登録会員等への告知を担当した。

◆「図書館フェスタ」実施にあたり、図書館サポーターのイベント企画(大人の遊び場企画)
チームが中心となり、長年にわたり図書館に関わる活動をしている三鷹市文庫連絡会、みたか子どもと絵本ボランティア連絡会や、子育て支援を行っているNPO法人子育てコンビニ等も加わってイベントのプログラム構成を検討する場を設けた。この中で、音訳・対面朗読ボランティア、みたかとしょかん図書部!(中学生〜大学生)、布の絵本てのひらの会など特色ある活動をしているグループへの参加呼びかけや、地域で活動している知的障害者施設にじの会、(株)まちづくり三鷹等の広範な市民団体等への協力依頼などのアイデアが出され、各団体メンバーの人的つながりも活かして呼びかけを行った。また、同じく人的なつながりのある竹ドーム製作とプラネタリウム上映を行う団体とストーリーテリングの会を結び付けてドーム内での星のおはなし会を企画するなど、祝祭的なイベントならではの「人のつながり」による短期的な連携が数多く実現した。

◆三鷹市の地域ケアネットワーク推進を主管する健康福祉部地域福祉課と連携し、シニア読み聞かせボランティアの養成に共同で取り組んだ。地域福祉課が都の補助を受けて例年開催する「地域人財養成講座」の内容を、26年度は「読み聞かせボランティアで健康シニアライフ」とし、でシニア読み聞かせボランティアの研究を行っている東京都健康長寿医療センター研究所研究者の講演とインストラクターによる実習に加え、図書館職員が市内のおはなし会開催や読み聞かせグループの活動の状況を説明した(11月29日)。受講者の中で実際に活動に興味のある人たちの会合を行い(12月12日)、ニーズを把握して、「ミドル・シニアから始める読み聞かせ」講座(2月17日、14日)の開催と受講につなげた。平成27年度のアウトリーチ活動の実践では、地域福祉課及び子ども政策部子育て支援課の調整により、養成後の活動受け入れ先として想定している地域ケアネットワークの居場所づくりサロン事業の運営者(民生・児童委員、ほのぼのネットワーク、住民協議会など)、地域子育てひろば事業等の運営者(保育園担当者、住民協議会など)とボランティアの受け入れについてすり合わせを行うことを予定している。

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5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

(得られた成果)
◆図書館サポーター活動:9か月間に延べ94回の活動、延べ587人の参加
活動の種類:4チーム(「イベント企画」「本の修理」「書架整理」「読み聞かせ」)
回数の増:現在は各チーム月1回〜4回約6割が月2回〜毎週活動している

◆サポーター自身への効果:登録者73人(数値は平成27年2月アンケート調査結果)
満足度の増活動全般について満足75%達成感がある96.8%
行動や健康状態の変化健康や活発さを保つのに役立つ87.5%

◆「図書館フェスタ〜本で遊ぼう人とつながろう」の開催当日参加者4,500人
企画会議8回延べ61人参加、準備作業6日延べ42人参加
その後、プログラムのひとつ「ガーデンカフェ」を継続的に自主企画するチームが発足。

◆地域での活動に参加を表明している図書館サポーター数45人(62%)

(得られなかった成果)
◆地域の状況改善効果:事業開始1年目で人財養成の過程にあり、担い手となるサポーター自身については成果があるが、2年目に予定しているアウトリーチ活動の実施段階にまだ至っていないため、対象者の状況改善効果などの成果は今後の取り組みによる。

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6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

◆図書館を考える連続講座では幅広く時事的なテーマで多彩な講師を迎え、知的関心や向学心が強いシニア層を集め、図書館をアピールするとともに人材が集まる機運を醸成した。

◆図書館サポーター養成のプログラムとしては職員が講師となる実地見学・実習・体験会や、サポーター同士の交流会・読書会、地域情報の提供、中高生との交流などを行い、単なる技術や知識の習得ではなく、地域で行われている活動やボランティアとしての心得を知り、人的なつながりが生まれるように図った。

◆シニア読み聞かせ講座やその後のグループ化の中では、地域福祉課との連携で募集段階から参加者自身の「健康づくり」「介護・認知症予防」や「仲間づくり」などの効果をかかげ、ボイストレーニングやストレッチ体操などをプログラムに積極的に取り入れた。

◆初の「図書館フェスタ」を白紙から企画し準備や運営を行うことで、新旧の図書館サポーターと既存ボランティアの交流と連携、創意工夫、組織力、実行力を高めた。企画チームや既存ボランティアによる企画会議の場を設け、その中で出された地域のさまざまな活動や人的資源を活用する提案やアイデアについて、図書館でのイベントという基本を押さえつつ、できる限り自由な発想が生かされるよう自発性に委ねてバックアップした。

◆「図書館フェスタ」の企画では、「一箱古本市」「ビブリオバトル」「ブックカフェ」「本のテーマ展示」など、最近、全国的にも話題になっている「本」を通したコミュニケーションイベントを取り入れた。

◆本の紹介や読み聞かせ、読書会など、本や絵本というコンテンツを用いる活動とすることによって、活動の対象とのコミュニケーションが豊かになり、多様な分野への知的関心や楽しみを広げることができた。

◆今後のアウトリーチ活動においては、受け入れ先の施設等(保育園、高齢者施設、学校図書館等)の運営者及び利用者のニーズを図書館サポーターが直接知る場を設け、ミスマッチが起こらないようにすることを計画している。

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7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

◆アウトリーチ活動として、@「子どもや高齢者への読み聞かせ・ブックトーク」、A「保育園や学校図書館への出張・本の修理屋さん」、B「本の宅配サービス」の開始を予定している。

◆いずれも平成27年度に試行的な段階を経て実施し、振り返りと改善を繰り返し行って実践スタイルを確立する。図書館はサポーターの自主学習を支え、健康福祉部地域福祉課、子ども政策部等と連携して活動受け入れ施設等の関係者との調整を行う。

◆図書館では「書架整理」「本の修理屋さん」「イベント企画」の活動を継続し、新たな人材の参加を受け入れる際の先輩サポーターによる研修方法等を確立する。

◆図書館関連団体等の協働と交流の場として「図書館フェスタ」を継続実施する。

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事例シート(ダウンロードファイルに同梱)


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この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)