公民館等を中心とした社会教育活性化支援プログラム(H26)

その他地域の教育的資源を活用した地域課題解決支援プログラム

もくじ

支援プログラムテーマ
受託自治体名
取り組みタイトル
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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)
2.事業の目的、目指した成果
3.事業の概要
4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制
5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果
6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ
7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略
事例シート
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支援プログラムテーマ

テーマ5 その他地域の教育的資源を活用した地域課題解決支援プログラム

受託自治体名

長野県松本市

取り組みタイトル

公民館の学びがつなぐ、松本らしい地域づくり・人づくり

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1.この事業に取り組んだ背景(地域の現状、抱える課題)

1.2040年、松本市の総人口は2015年比較で13.6%減少し、高齢化率は34.6%になる予想(総人口:242千人⇒209千人、高齢化率:26.2%→34.6%)

2.超少子高齢型人口減少社会の進展に伴い、地域課題が増大・複雑化し、高齢者の移動、担い手不足、災害時の助け合いなど、これまでの地域や行政だけでは課題解決は難しく、地域づくりへ主体的に取り組む市民が必要

3.無縁社会から絆社会への転換が求められる一方で、それを支える地域は、人間関係の希薄化や地域活動への無関心等の厳しい現状を抱えている。
【工芸】民藝運動や工芸の五月に代表される、「工芸のまち」の意識が市民に定着していない。
【景観】市民が愛着と誇りを持てる景観(行政)が形成されていない。
【交通】車優先社会の弊害や、買物・通院等に支障をきたす交通弱者がいる。
【若者】地域振興に「若者の力」が求められるが、若者と地域の接点がない。
【高齢】独居、要介護、認知症等で、支援・サービスを必要とする高齢者が増加している。
【自然】自然エネルギーを活用する学習と、地域づくりへの動きがない。

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2.事業の目的、目指した成果

○松本市の公民館5つの理念を確認し実践(1身近な地域で、2住民主体、行政は支援にこだわり、3幅広い地域課題を、4住民と職員の協働により、5地域づくりの学習と実践をめざす)

1.本市の目指す都市像「健康寿命延伸都市・松本」の創造へ向けて、市民団体等との連携、庁内関係課の連携の仕組みを構築し、市民主体の地域づくりシステムへの具現化を図る。

2.公民館が「総合的な地域づくりの拠点」として持続可能な地域社会をめざし、お互い様の精神で、地域づくりに主体的に取り組む人材の育成を図る。
【工芸】工芸を、観光・商業等の多角的な視点から捉え、「工芸のまち」づくりを進める。
【景観】景観を見た目の美しさでなく、形成過程を学ぶことから、地域づくりへとつなげる。
【交通】地域の最適な交通形態を学び、地域交通・移動の実践へつなげる。
【若者】具体的な実践から若者が参画できる地域社会を構築する。
【高齢】高齢者を支える仕組みづくりをつくる。
【自然】身近な自然エネルギーの活用、実践例を学び、地域づくりにつなげる。

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3.事業の概要

【総合】目指す都市像「健康寿命延伸都市・松本」の理念や、市総合計画の6つの健康づくり、5つの重点施策の学習。市政課題と地域課題を結び、テーマ型講座をつなぐ学習会、報告会の開催

【工芸】マーケティング等のビジネス的視点で、発信拠点づくりに向けたコンセプトを考える。
【景観】景観の変遷や経済との関係を学習、まち歩きなどを行ない、地域づくりに目を向ける。
【交通】次世代交通、地域主導型公共交通、デマンド交通を学習し、旅客運送業者との懇談を実施
【若者】「若者に出番と居場所」をテーマに、若者カフェ、入山辺でするじゃん会、国道158号線クリーンリレーの実践を展開
【高齢】地域サロン活動、移動支援等を学習し、高齢者を支える仕組みについて事業化を検討
【自然】木質バイオマス、小水力、太陽光発電や、スマートハウスなどの最新テクノロジー、起業家の実体験等を学習

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4.計画立案段階及び取組実施段階における関係者、団体等との連携・協働体制

1.庁内連携は市長、教育委員長の講話を始めとして、松本市の都市目標を学び、地域づくりにつなげる学習会として、事業関係13課の学習会への参画を得る。庁内連携組織の構築は20課で検討。先ずは具体的な実践例を積み上げることを確認。講座への参画など政策部局との連携が進む。

2.各講座では、大学・企業・NPO・市民団体と連携を図り、計画、実施、評価を行う。大学関係者、市地域づくりセンターから全講座に参画を得る。

【工芸】商工会、工芸作家、ショップ経営者、都市計画家、市商工課
【景観】都市計画家、松本の未来を考えるネットワーク、市都市政策課・文化財課
【交通】CFDJ(カー・フリー・デー・ジャパン)、都市計画家、市都市交通課
【若者】高校生、大学生、若者(勤労青年等)、商店街振興組合、市子ども育成課
【高齢】社会福祉協議会、市福祉ひろば・福祉計画課・高齢福祉課
【自然】自然エネルギーネットまつもと、自然エネルギー活用者、起業家、企業、市環境政策課

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5.この事業によって得られた成果・得られなかった成果

H25計46回の講座等開催、延1,335人参加
H26計51回の講座等開催、延1,193人参加
○得られた成果:どのように人や地域が変わったか
1.地域づくりを学習で担う公民館の役割を確認し、市民主体で課題を解決していく、まちづくりの理念と仕組み、地域活性化への道筋が、公民館職員、受講生に見えている。

2.市民が主体となった地域づくりへの理解が進み、この地域で生きることの誇りと責任、参画への喜びを感じる市民が育っている。公民館の人材育成から事業化につながっている。

3.公民館の学習は、地域づくりに関わる人材育成と地域活性化につながり、公民館の地域づくりへの役割と可能性、学びの持つ公共性の共有が図られている。

4.受講生を中心に「松本の未来を考えるネットワーク」が組織され、地域づくりに向けて活動

【工芸】発信拠点は、空き店舗を活用して制作体験など、作り手と使い手が交流するプラン作成
【景観】講座参加者のネットワークが進み、景観の地域づくり学習が2地区公民館で始まった。
【交通】福祉ひろば、買物、通院の移動等、地域交通を考える機運が高まった。
【若者】講座参加者と商店街振興組合等のネットワークが進み、5月上旬、上土商店街にオープン予定の「カフェあげつち」の運営に松本大学が協力し、講座参加者が参画予定
【高齢】受講生が、送迎し交流、介護予防など行なう「高齢者サロン」を2町会で立ち上げる。
【自然】自然エネルギーの地域づくり学習が2地区公民館で始まる。受講生から自然エネルギー

(間伐材のまきの供給、沢水を使った小水力発電)を使った地域活性化プロジェクトが動き出す。
市は木質バイオマス、小水力等の活用も考える「再生可能エネルギー地産地消計画」を策定方針

○得られなかった成果とその原因への考え方
1.地域の現状を学ぶこと、課題の把握、「目標の共有」はできるが、実践する「人材」と「時間」がさらに必要。
課題解決は一朝一夕でないこと。住民の「つながり」が、これまでの地域での「共助」を創り出しており、公民館では、老若男女が民主的に議論する場をつくり、人と人の絆づくりを継続的に続ける。本事業の2年での過程を大切に、次につなげる。

2.「地域課題学習推進庁内調整会議」(庁内関係課との連携の仕組みづくり)
地域課題解決の学習推進に係る庁内調整、協議機関を関係20課の会議で提案、先ずは組織よりも公民館が関係課との地域づくりの実践に取組む中で、課題解決に向けた学習の設定と実践への取組みの仕組みづくりを考えていくことを確認

公民館が果たす役割を、「庁内で共有」する必要。「連携してよかった、連携したい」という実践例を積み重ねて、公民館への理解を広める必要

【工芸】ハード・資金確保の面でハードルが高く、「行政頼み」に流れやすい。
プラン作成後、実現に向けた役割をどこが担うのか。公民館が担うのか。
【景観】景観から地域づくりを捉える視点を、多くの市民に広げることが必要
【交通】高齢化が進む地区内の移動手段として、公共交通の利便性を高める方策も必要
【若者】地域づくりに主体的に参画、実行していく、多くの若者が必要
【高齢】学習成果を地域福祉活動へつなげていく、地域でのコーディネーターが必要
「公民館は学習による人材育成で留まるのか。事業化ができないのか」という議論が中途で終わる。
【自然】自然エネルギーを実用化した地域づくりへの広がりが必要

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6.事業実施により構築できた取組プロセス、それを実現するためのノウハウ

《取組プロセス》
本市の目指す将来の都市像「健康寿命延伸都市・松本」の創造に向けて、主役である市民と行政施策(職員)をつなぎ、市政課題と地域課題を学習し、課題解決に結びつけていく。

☆実現するためのノウハウ
1.先ずは市長(H25)、教育委員長(H26)講話からスタート⇒参画意識を高める。
2.市の重要施策、市政課題の学習⇒行政課題の理解
3.市政課題を身近な地域の課題に結ぶ。⇒公民館の主催は、関係課の市政報告、住民説明会に留まらない。一人ひとりの身近な暮らしの視点でとらえていく。
4.主役は市民一人ひとりであることを認識⇒市民主体の地域づくりへの理解を進める。
5.事業の計画、実施、評価において、多様な連携を図ることから、課題解決につなぐ組織、ネットワーク化を図る。⇒公民館の「つどい・まなび・むすび」の発揮
6.各講座をつなぐ開講式、合同学習会、報告会を開催⇒「つながり、ひろがり、ふかまり」へ
7.地域課題アンケートを実施、地域課題学習へつなげる。⇒より身近な暮らしを見つめる。

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7.今後、事業の継続・展開の具体的な方針・戦略

1.公民館の地域づくり、人づくりは、将来を見据えたもので、2年間取り組んだ過程、成果、ノウハウ等を活用し、自主財源で35地区公民館での地域課題解決に向けた取組みを展開

○受講生へのアンケートから、見える10の地域課題と主な意見
@地域内の見守り(日常生活に不安のある高齢者、児童への声かけなどが必要)
A高齢者の医療・介護・住まい等の支援(地域で暮らしていける、包括ケアシステムが必要)
B地域の防災体制の整備(松本には断層帯がある、住宅密集地と狭い道路への不安)
C買い物弱者対策(近くの店舗の閉鎖、移動手段への不安)
D地域の交通対策(買い物とともに通院手段、高齢社会への不安)
E空き家対策(維持管理されていない空き家・店舗があり、今後の少子化への不安)
F子どもの育成環境整備(地域の教育力、家庭の教育力が必要)
G若者の支援、地域への参画(いきいきと働ける職場を増やす、生活の環境づくりが必要)
H自然環境、エネルギー利用(地球環境と持続可能な社会のためのテーマ)
I男女共生・多文化共生(共生がなされていない、誰もが民主的に話し合える場が必要)

2.中央公民館は、全体調整・地区支援、合同学習会、実践報告会等の運営を行う。
3.平成27年度以降、「学びによる地域力活性化プログラム普及・啓発事業」に参画する。
4.地方創生関連において、松本市の総合戦略に、公民館GPで実施した地域課題解決、まちづくりに向けた取組みを盛り込む方針で計画書を作成し、政策担当部局に働きかける。

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事例シート(ダウンロードファイルに同梱)


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この情報の問い合わせ先

文部科学省 生涯学習政策局 社会教育課 公民館振興係
〒100-8959 東京都千代田区霞が関3-2-2
電話:03-5253-4111(内線2974)