第27回全国公民館セミナー/開催要項

研修目的

 公民館は社会教育法に明記された社会教育の専門機関の1つですが、その活動範囲は広く、多岐にわたっています。さらに人々の生活環境の変化とともに、公民館も社会の要請に応えていくために柔軟な運営が求められています。そこで、現代社会においての「公民館の存在意義」を再確認し、公民館職員として必要な専門的な知識や技能についての研修を行います。

期 日

平成28年1月6日(水)〜8日(金)/2泊3日


主 催

公益社団法人全国公民館連合会、全国公民館振興市町村長連盟


後 援

社会教育団体振興協議会


内 容

1日目/平成28年1月6日(水)

13:00〜13:10 【開講式】
13:10〜17:00 【シンポジウム】
コミュニティからの地方創生−公民館の新しい役割を考える−

ファシリテーター
             
  • 村松真貴子(公益社団法人全国公民館連合会/理事)
  • 牧野 篤(東京大学大学院教育学研究科/教授)

  • ゲスト
  • 谷合俊一(文部科学省生涯学習政策局/社会教育課長)
  • 小山竜司(前まち・ひと・しごと創生本部事務局/参事官)
  • 岩本 悠(島根県教育庁/教育魅力化特命官)
  • 白戸 洋(松本大学総合経営学部観光ホスピタリティ学科/教授)
  • OIDE長姫高校生(長野県飯田市)、松本大学生

  • 予定
  • 13:10〜13:15 冒頭トーク
  • 13:15〜13:45 対談/谷合俊一×村松真貴子
    • 国が、公民館や社会教育について現在おこなっていること、また国の動きにかかわって、公民館運営はどのような方向に向かっているか、そして、文部科学省はそのなかでも、最近特に力を入れていることについて、お聞きします。
  • 13:45〜14:55 プレゼンテーション/長野県飯田市
    • コーディネーター/白戸 洋(松本大学/教授)
      《若者自ら取り組む「地域人教育」》
      「地域人教育」は、高校と公民館が協働で、子どもたちを地域で育てようとはじめた取組です。授業で学んだことを実社会で実践して、知識を定着させるだけではなく、自らまちをつくるための起業を企画し、実践することへと展開していきました。この取り組みに携わった高校生と大学生に、地域にかかわるきっかけや、活動した感想、周りの反響、これからの課題などについてお聞きします。
  • 15:05〜15:45 対談/小山竜司×牧野 篤
    • 地方創生の最前線に立っていた小山氏に、地方創生の考え方や、公民館が地方創生に向けてどのような活動ができ、何をすべきなのかについて、ヒントとなるようなお話をお聞きします。
  • 15:55〜16:45 対談/岩本 悠×牧野 篤
    • 海士町は島根にある離島で、高校生の人数が10年間で半数にまで減りました。そのような不利な状況で、地域と高校が連携した「島前高校魅力化プロジェクト」を発足。今までデメリットだとされてきたものを強みと捉え直し、「存続を目指すと存続しない。生徒が行きたい、保護者が行かせたいと思い、地域も必要だと思うような、魅力的な学校づくり」を目指し、活動を続けた結果、高校生増加へと導いた事例をもとに対談します。
  • 16:45〜17:00 まとめトーク/牧野 篤×村松真貴子
    • これまでの発表を踏まえて、住民の立場から、地方創生、地域づくりについて、公民館はどのようにすべきか、現代における公民館の存在意義とは何かなどについて、話し合います。
  • 2日目/平成28年1月7日(木)

           
    9:00〜17:00
  • 9:00〜15:00 事例発表
      司会
    • 永田宏和(NPO法人プラス・アーツ/理事長)
    • 牧野 篤(東京大学大学院教育学研究科/教授)

    • 発表者
    • 田中典子(福井市社北公民館《福井県》/主事)
      • 第66回優良公民館表彰/最優秀館
    • 河内ひとみ(大竹市玖波公民館《広島県》/職員)
      • 第67回優良公民館表彰/最優秀館
    • 公民館GP受託公民館(飯田市公民館/長野県)
    • 未定(平成27年度全国公民館インターネット活用コンクール最優秀館)
  • 15:00〜17:00 事例研究
  • 18:00〜20:00
    ※自由参加
    【自由研究会/ミニシンポジウム】
  • 今こそ、若者(高校生)を公民館に呼び込むチャンス
    〜青少年の地域ボランティアサークル活動を切り口として〜
    • 「青少年の地域ボランティアサークル活動」を一つの切り口として、今後の公民館における活性化の方策を考えます。

  • 司会
  • 松山真理(認定NPO法人さわやか青少年センター/副理事長)

  • 助言者
  • 田中雅文(日本女子大学人間社会学部教育学科/教授)
  • 有馬正史(認定NPO法人さわやか青少年センター/理事長)

  • 事例発表
  • 伊藤裕子(大田市中央公民館《島根県》/主事)
  • 3日目/平成28年1月8日(金)

               
    9:00〜10:00 【講演1】
    公民館講座のつくりかた +クリエイティブという手法
  • 永田宏和(NPO法人プラス・アーツ/理事長)
    •  公民館が講座をつくるときの大切なポイントとして、参加や交流をさらにうながす仕組みの「不完全プランニング」を提唱しています。そのためには、これまでの事業やプログラムを、根元から考え直し、既成概念にとらわれず、広い視野で、違う角度から考えてみることの必要性を説きます。
       さらに昨日の実践事例の報告を受けて、どのような工夫があるとさらに良い内容になるかなど、具体的な提案などをお聞きします。
               
    10:10〜11:10 【講演2】
    「社会」をつくる基盤としての公民館 −これからの公民館の役割と課題−
  • 牧野 篤(東京大学大学院教育学研究科/教授)
    •  さまざまな実践を踏まえながら、現代社会の人々がいったいなにを求め、いま人々の考えている学習とは何なのか、そしてこれから地域社会が向かうところ、公民館が向かっているところを検討し、これからの公民館の存在意義などについて考えます。
    11:20〜11:50 【総括/3日間を振り返って】

    コーディネーター
  • 牧野 篤(東京大学大学院教育学研究科/教授)

  • ゲスト
  • 永田宏和(NPO法人プラス・アーツ/理事長)
    • この3日間で学んだことを振り返ります。また、今回のテーマである「まちづくりをベースにした地方創生と公民館の存在意義」について、改めて考えます。
  • 講師プロフィール

    村松真貴子/むらまつ まきこ(公益社団法人全国公民館連合会/理事、フリーアナウンサー)

  • 東京生まれ。現在、全国公民館連合会理事で、元NHKキャスター。「NHKジャーナル」「イブニングネットワーク」「こんにちはいっと6けん」「きょうの料理」などの番組を担当する。
     著書に、エッセイ『テレビのなかのママが好き』(集英社)。現在は、フリーアナウンサー、エッセイストとして、「障害者」「教育」「食生活」などを柱に各地で講演し、執筆活動などをしている。NHK文化センター「イキイキ生きる会話術」講師なども務める。

  • 牧野 篤/まきの あつし(東京大学大学院教育学研究科/教授)

  •  愛知県出身。博士(教育学)。専門領域は、社会教育学・生涯学習論で、日本のまちづくりや高齢化と過疎化問題に関心がある。最近では、自治体と一緒になって公民館や生涯学習の共同調査を行ったり、多世代交流型コミュニティの構築を進めたり、さらには企業と一緒に「ものづくりの社会化」プログラムなどを運営したりするなどの調査を進めている。現在、文部科学省中央教育審議会生涯学習分科会臨時委員。

  • 谷合俊一/たにあい しゅんいち(文部科学省生涯学習政策局/社会教育課長)

  • 平成4年4月 文部省(現、文部科学省)初等中等教育局高等学校課、平成12年9月島根県教育委員会高校教育課長、平成19年1月文部科学省高等教育局大学振興課大学入試室長、同年7月 国立大学法人東京大学本部統括長(財務系,研究推進系)、平成21年10月 カリフォルニア大学総長事務室(UCOP)、平成22年10月 文部科学省初等中等教育局参事官付学校運営支援企画官、平成24年8月 文部科学省高等教育局視学官、平成25年4月 国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部長を経て、平成26年2月より現職。

  • 小山竜司/こやま りゅうじ(神奈川大学/理事長付特別審議役)

  • 大分県生まれ。平成元年文部省(現文部科学省)入省。最初の配属が新設されて間もない生涯学習局(現生涯学習政策局)において、千葉の幕張メッセでの第一回生涯学習フェスティバルの開催準備や「生涯学習振興法」の制定等を担当。平成8年福島県教育委員会総務課長。平成10年文部省生涯学習局生涯学習振興課課長補佐。その後は、高等教育局で大学改革を幅広く担当。平成18年カリフォルニア大学バークレー校客員研究員。帰国後、文化庁美術学芸課長や私学部私学助成課長等を歴任。
     平成26年7月から今年1月まで内閣官房へ出向し、「まち・ひと・しごと 創生本部」事務局参事官。地方創生の「総合戦略」策定に携わる。今年4月より、文部科学省からの交流人事として、学校法人神奈川大学の理事長付き 特別審議役(現職)。

  • 岩本 悠/いわもと ゆう(島根県教育庁/教育魅力化特命官)

  • 東京生まれ。学生時代、一年間アジア・アフリカ20ヵ国の地域開発の現場を巡る。卒業後、ソニーで人材育成・組織開発・社会貢献事業に従事。その傍ら途上国の教育支援活動や、全国の学校で開発教育・キャリア教育に取り組む。2006年海士町へ移住し、教育委員会にて人づくりからのまちづくり及び、島唯一の高校を起点に、地域の未来をつくる学校づくりに取り組む。平成27年4月から現職。共著『未来を変えた島の学校(岩波書店)』。

  • 白戸 洋/しらと ひろし(松本大学総合経営学部観光ホスピタリティ学科/教授)

  • 神奈川県横浜市出身。大学卒業後、政府開発援助や国際機関の地域開発、コミュニティ開発の専門家として、10年間アジア・アフリカの開発事業に従事。平成3年より信州の村づくりを学ぶために松本に移る。その間、若者と触れ合い、教育の面白さに惹かれ、平成11年より松商学園短期大学の専任教員となる。現職は松本大学総合経営学部観光ホスピタリティ学科教授で、専門は地域づくり、NPOなど。学生と一緒に具体的な地域づくりに取り組んでいる。著書に『まちが変わる〜若者が育ち、人が元気になる〜松本大学生がかかわった松本のまちづくり』など多数。

  • OIDE長姫高校の高校生、松本大学の大学生

  •  OIDE長姫高校と公民館とが協働で、子どもたちを地域で育てようと「地域人教育」を開始し、課題解決の実践を進める。活動を続けるなか、高校生自身が、自分がまちをつくるとはどういうことなのかなどを考えるようになる。その後、授業で学んだことを実社会で実践して知識を定着させるだけではなく、自らまちをつくるための起業を考え、実践することへと展開。従来のような「カネ」から入るまちおこしのあり方ではなく、むしろ人と人とを結びつけて、地域課題を解決することで、結果的に地域の経済が回り、それが雇用をつくりだすというコミュニティビジネスを構想している。
     また飯田市とともにこの取組を支えている松本大学に同高校から進学した学生が、大学でも活躍している。地域人教育を学んだ若者たちのその後もたどる。

  • 永田宏和/ながた ひろかず(NPO法人プラス・アーツ/理事長)

  •  まちづくり、建築プロデュースなどを手がける会社「iop都市文化創造研究所」を設立。2005年、NPO法人プラス・アーツを発足。社会のさまざまなジャンル(防災、防犯、福祉、環境、教育、など)の課題に対し、アートや芸術、デザイン、建築といった創造力(クリエイティビティ)や既成概念にとらわれないアイデアや考え方を導入してその問題の解決を図っている。防災分野ばかりでなく、さまざまな分野で活躍中。

  • 田中典子/たなか のりこ(福井市社北公民館《福井県》/主事)

  •  社北公民館は、地域密着型の公民館として、地域の団体や住民と密接にかかわりあいを持ちながら事業を展開。さらに世代を超えた幅広い地域のニーズを事業に取り入れていくために、PDCAサイクルで事業を取り組んでいる。「チャオカード作戦」はその特徴的な活動としてたいへん有名。チャオカードとは、「いっちゃお」「やっちゃお」「あつめちゃお」という意味を込めたポイントカードで、講座への参加意欲促進につながる、さまざまな工夫や努力を行っており、若い世代の参加が大幅に増えた。

  • 河内ひとみ/こうち ひとみ(大竹市立玖波公民館《広島県》/職員)

  •  玖波公民館は事業がマンネリ化し、新規の来館者が少ない状態だった。そこで、公民館のイメージアップを図る「おしゃれな学び空間」として、「学びのカフェ」を創造。自由に語り合うカフェタイムを設けるなど、参加者の交流を図り、住民同士の絆を深める。また講座内容にも工夫を凝らし、生活に密着したタイムリーな内容にしたり、興味深いテーマにしたり、魅力的な講師にするなど、大幅な刷新を図った。その結果、働く人や若者など、今まで来館したことがない参加者が激増し、まちを元気にする「地域ジン」が誕生。毎月の講座を自発的に手伝ったり、オリジナルTシャツの作成、テーマソングの作成、地区の飲食店マップ「見知らんガイド」を作成したりするなど、さまざまな活動へとつながっている。

  • 平成27年度全国公民館インターネット活用コンクール最優秀館/募集中(12月選考予定)

  • 時代はホームページだけにとどまらず、インターネットを活用してのさまざまな活動へと広がっている。これからの公民館は、積極的にPRしたり、時代に合った事業を展開していくことが大切で、今やインターネットを使って事業をPRしたり、工夫したりできる時代となった。本コンクールで最優秀を受賞した公民館の取り組みを共有して、時代に応じた公民館のインターネットの活用方法のヒントを考える。

  • 有馬正史/ありま せいし(認定NPO法人さわやか青少年センター/理事長)

  • 企業等の勤務を経て、1993年9月より2012年3月まで公益財団法人さわやか福祉財団子ども事業プロジェクトリーダー。2012年4月青少年の人間力(自助力と共助力)育成支援を目的に、さわやか青少年センターを設立。現職。ふれあいボランティア活動普及事業では、「ふれあいボランティアパスポート」を使って小中高等学校等129校2団体の児童生徒39,317人が地域で活動中(2014年10月現在)。その他、ボランティア体験学習を指導する教師等を対象とした研修会「スクールボランティアサミット」等に取り組んでいる。「国立教育政策研究所全国体験活動ボランティア活動推進センター/アドバイザー」も務める。

  • 田中雅文/たなか まさふみ(日本女子大学人間社会学部教育学科/教授)

  • 和歌山県出身。市民の学びとコミュニティづくり、まちづくり、ボランティア活動との関係に関心をもち、調査・研究している。まちづくりと結びついた公民館や社会教育の新しい姿を実現させるのが夢。自らも、居住地域で雑木林の保全活動や市民活動のネットワークづくりに汗を流している。

  • 会 場

    国立オリンピック記念青少年総合センター
    〒151-0052東京都渋谷区代々木神園町3−1
    TEL 03-3467-7201

    ※詳細はホームページ(http://nyc.niye.go.jp/)をご覧ください。

    参加資格

    (1)各都道府県公連から推薦を受けた者
    (2)その他主催団体会長が認めた者

    参加費

    参加費は無料。

    参加申し込み手続き

    各都道府県公連の推薦者から参加者を決定します
    ※全国公民館連合会直接の受付は、原則としておこなっておりません。
    ※全国公民館連合会へは12月4日までにご連絡願います。

    参加にあたって

    (1)セミナー期間中に宿泊される方で、会場となる国立オリンピック記念青少年総合センター内の宿泊施設(A棟)の利用をご希望される方は、全国公民館連合会が部屋を確保いたします(無料)。参加者推薦書でお申し込みください。ただし研修施設のため、一般のホテルのような設備やサービスはありません。入浴は共同(時間制限あり、朝使用不可)で、個室自体はベッドと机があるだけの狭い構造になっております。
    《注意》
    ・室数に限りがあるのでご希望に添えない場合があります。
    ・センター以外に宿泊する場合、斡旋や費用補助は一切いたしません。

    (2)センターの概要、交通アクセス等はインターネットでご確認ください。http://nyc.niye.go.jp/

    (3)参加者が準備するもの等は、筆記用具、洗面具、着替え、その他日用品などですが、詳細は参加決定時にお知らせします。

    (4)服装は、軽装で結構です。

    お問い合わせ先

    公益社団法人全国公民館連合会(担当:村上英己)

    〒105-0001
    東京都港区虎ノ門1-16-8飯島ビル3階
    tel:03-3501-9666/fax:03-3501-3481